【2023年版】インタビュー総集編(後編)

2023年に行なったインタビューを振り返る総集編、後編をお届けします。

今回もライター長谷川の印象に残った言葉を引用しています。

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前編はこちら

大原櫻子さん

初登場の大原櫻子さん。

デビュー作の映画のお話まで遡り、10年を振り返ってくれました。

<10年を経てたどり着いたミニアルバム『スポットライト』>

ーー歌とお芝居の切り替えスイッチみたいなものはありますか?

大原:もう無くなってきましたね。昔はお芝居も歌も初めてだったので、全部が初めてで区切ってましたけど。歌の感覚で芝居をしているなとも思いますし、歌はお芝居の延長だなとも思います。

ーー歌とお芝居をどちらも100%で活動される方も増えてきて、世の中的にもプレゼンスが上がってきたように思いますが、大原さんから見てそういうエンタメシーンってどう思われますか?

大原:素敵だなとも思いつつ「いやー、大変だよ!」って思う。本当に甘くないですよね!『カノ嘘』のオーディションで、何で私受かったんだろうってたまに思うんですけど。でも「歌好きな気持ち誰にも負けねぇ」って思ってたので、全部100%でやってきたから、たまに負けず嫌いな精神が出るのかもしれないですね。

I Don’t Like Mondays.

Culture Cruiseのスタート時から記事を書き続けているI Don’t Like Mondays.は、2019年以来、4年ぶり2度目の登場となりました。

撮影:小山恭史

<【I Don’t Like Mondays.からの招待状】アルバム『RUNWAY』リリースインタビュ>

ーー海外にいるMondaysさんのSNSを見て、改めて普段から国境を意識せずに音楽を作っているんだなと思ったんです。だから海外に行ってます感がないというか、すぐに馴染むというか。

YU:それは自分でも感じてて、以前は日本のフェスの方が気張ってたかもですね。「絶対ファンにさせてやろう!」ってどっかで思っちゃってて。でも海外はリラックスして自分が楽しめばいいやっていう感じだから。お客さんも盛り上がってくれて「これでいいんだな。日本でもそういうスタンスでやーろう!」って思いました(笑)。

ーー来年はデビュー10周年を迎えますが、何か考えてることとかありますか?

YU:まだないんですけど、頑張って考えます(笑)。でも自分たちのスタイルを見つけるにはどんな業界でも10年はかかるんだなと思いましたね。

KENJI:かかりますね。それはすごい思いました。

BALLISTIK BOYZ

通算3度目、2023年では2度目の登場です。

前編の深堀未来さん、奥田力也さん、砂田将宏さんと、後編の日髙竜太さん、加納嘉将さん、海沼流星さん、松井利樹さんというメンバー分けは初回からずっと同じです。

All I Ever Wanted - BALLISTIK BOYZ

前編<夢と愛をMIXさせた楽曲「All I Ever Wanted feat. GULF KANAWUT」>

ーー今回の楽曲はタイで制作されたということですが、日本とタイで制作面において違いを感じる点はありますか?

砂田:MV現場とかすごいたくさんありますね。めっちゃ盛り上げてくれるんですよ、タイの現場って。カメラの後ろにいるスタッフさんが「うぉ〜!」とか。ファンの人が見に来てるみたいな。レコーディングも、日本で今までやっていたやり方とは違っていて新鮮でしたね。日本ではいただいたデモに近づけて歌ったり、ディレクションされたものに対して、一旦自分のフィルターを通して100%に近づけられるように表現するところを意識してるんですけど、タイのレコーディングはその場でセッションみたいな感じでやっていくスタイルでした。

ーーメンバーさんからも提案したりしたんですか?

砂田:そうですね。「こういうアプローチでやってみようか」「ちょっとこっちも試していいですか?」みたいな感じで。

深堀:あとは、曲を作っている人がレコーディングからMIXまで全部やっていたので、海外スタイルだなと感じましたね。

後編<「間違いなくこんなグループはいない」タイから帰国後の変化>

海沼:自分の隣にいるすごい人よりもすごくないと絶対に世界で戦っていくことはできないので、そうなった時にいちグループのための、いちアーティストとしての自分の大きさ、存在力はどんなものなんだろうかというのは、タイに住みながらイベントに出るたびに「まだ小さいな、全然足りないな。お客さんは盛り上がってくれてるけど、音楽が好きだからなんだろうな」とか、まだまだだというのは話していました。これが広がっていくといい形になるんだなという部分と、このくらいで精一杯になってる自分に悔しさを感じることもあったり。ワールドスタジアムツアーを目指すと言っている以上は、全然規模感が違うので。いい意味で自分を追い込むというか、上を目指すからこその自分に厳しい言葉。日本に帰ってきて修正できるところは修正して、アーティストというか人間として、改善することをメンバーと一緒に頑張ってました。利樹が言ったように、間違いなくこんなグループはいないなって思いますね。

FlowBack

無期限の音楽活動休止を発表したFlowBackに、節目となるタイミングで取材させていただくことができました。前編・後編のロングインタビューです。

撮影:小山恭史

前編<アルバム『Y』が示す人生の岐路>

ーーType-Bには4人バージョンで再録された2曲が収録されていますが、どのように決まっていったんですか?

TATSUKI:「2曲録り直すとしたら何だろうね」っていう時に「AfterRain」と、デビュー曲の「Come A Long Way」という案が出て。正直今まで応援してくれてた人たちからしたら、5人のままの声で残してほしいとか、4人で歌い直すことをよく思わない人もいるかもしれないとは思ったんですよね。でも曲のタイトルの意味でもある“ここまで来た”っていうことがすべてだなと思って。デビュー当時にその意味はあんまりしっくり来てなかったこともあって、デビューはゴールじゃないのに、ここまで来たっていうのは言い過ぎじゃない?って正直思うこともあったんですけど。その時は一個のゴールに立って、また新たなスタートに向かうという意味での「Come A Long Way」。今のタイミングでは改めて歌っておいた方がいいだろうなと思って、自分たちが10年間やってきたものは決して挫折じゃなくて、一旦FlowBackとしてのゴールに持ってきたという思いを込めたかったので、この楽曲に決まりましたね。

後編<10年間の振り返りと今後の活動について>

ーー12月3日のライブに向けてはどうですか?

Swan.J:個人的な話なんですけど、これまで経験したライブと同じ感覚なんですよね。これは自分の願いなんですけど、これが続けばいいのになっていう思いと、これが最後になるかもしれないけど、気付いたら来年もしかしたらライブしてるかもしれないしっていう、僕にとってはいろんな可能性がある中のきっかけでしかなくて。集大成を見せたいっていうよりかは、「応援してくれてありがとう、またね」っていうフランクな感じの方が心としては穏やかなのかなって。バイバイっていう感じじゃなくて、またねって。約束できる言葉はないけど、気軽に、明日以降の自分を強くしてくれたり、前を向かせてくれる言葉のような気がして。「またね」って。音楽やってなくたって、ステージに立ってなくたって、別にそこにこだわりはなくて。きっとみんなそれぞれあると思うんですけど。メンバーもファンも、それぞれの人生で前を向いて歩ける、そんな日になればいいなと思っています。


以上、2023年のインタビュー総集編、後編でした。

笑える話も、真剣な話も、時には心の内を明かしてくれるまっすぐな思いにも、たくさんの言葉に救われてきました。

2024年も読者の皆さまの心に届くインタビューを目指して、取材を続けていきます!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

インタビュー・編集 / 長谷川 チエ

▼前編はこちら

▼編集部からライター長谷川へのインタビュー

ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!