【編集長に逆インタビュー】アーティストと仲良くなるコミュニケーション術

編集部の葉山です!

編集長・長谷川への逆インタビュー企画。今回もInstagramのストーリーで届いた質問の中から選ばせていただき、回答してもらいました!

アーティストと仲良くなるには?

葉山:チエさん! 今回もたくさん質問届いたんですが、インタビューの時、どうやってコミュニケーションを取っているかという感じのが多かったので、今回はそのあたりを中心にピックアップしました。

長谷川:はい! よろしくお願いします!

葉山:では最初の質問から。Q.「限られた時間でアーティストと仲良くなるコミュ術は?」

長谷川:アーティストさんは人見知りの方も多いので、その領域に無理に入らないことですかね。それでも心を開かせるのがインタビューなのかもしれないけど、そこで心開いてくれたとしても、それってたぶん本心ではないじゃないですか? もちろん本心の時もあるけど。だったらまだ人見知りのままの方が普段に近いんじゃないかと思うので。

葉山:なんかまた、深いやつきましたね。人見知りのままでいさせる。それは経験談ですか?

長谷川:そう。心を閉ざされた気がしたので、何がいけなかったんだろうって考えて。その方が落ち着くならそのままでいてくれればいいかなって。そうするとだんだん安心してくれるので、自然と目が合うようになってくるんですよ。そこで話してくれる内容が、すごくよかったりするわけですね。

葉山:でも、どうしても目合わせてくれない人っていますよね?

長谷川:それはこちらが見すぎてるからじゃないですか? 人間の目って思った以上に圧があるので、直視するのはやめてあげてください(笑)陽キャっぽくふるまう必要はないと思いますよ。

葉山:じゃあ、目そらしてても話聞いてる感を出すにはどうすればいいですか? インタビューでこの人話聞いてないのかな?って思われたらまずいですよね?

長谷川:会話でも句読点を打つタイミングがあるじゃないですか? そのタイミングでこちらの顔を見てくれることってけっこうあるので、その時にタイミングを揃えてこっちも見る! あとは、うなずきながらメモ取ったりとか。

葉山:私はCulture Cruiseのインタビューってコミュニケーションが軸にあるなって思ってたんです。でも実際には、チエさんは全然コミュニケーション取ろうと頑張ってないっていうのはすごいポイントな気がします。

長谷川:私がまず人見知りで頑張れないから、受ける方の気持ちはめちゃくちゃ分かるので、無理させたくないし、極力リラックスしていてほしいから自然に。その分文章にする時は愛を注ぎますよ。

葉山:チエさんの編集後記のこととか、アーティストさんもよく話してますもんね。

長谷川:あのライターしゃべるとあんな感じだけど、そんな風に思ってたんだとか、もしかしたら思ってくださってるのかもしれないですね。

葉山:確かに、チエさんってインタビュアーっぽくないですよね。とあるインタビューで、ずっと雑談みたいな感じでお菓子食べながらしゃべって終わって、記事どうするんだろうって思ってたら、すごいいいインタビューになってたから「あぁ、この人ほんとはすごい人なんだ」って思いましたよ。

長谷川:さらっと失礼なこと言うね(笑)

葉山:逆に、まったく人見知りじゃなかったなっていう方はいました?

長谷川:いないかも。明るく振る舞ってくれる方はいますけど、それも振る舞いじゃないですか? 人見知りの程度の違いはあるけど。内向的な部分があるから、それを排出する作品が作れるんじゃないかなと思うよ。

アーティストの味方でいること

葉山:「Q. もしもインタビューの相手が全然話してくれない人だったらどうしますか?」

私の相談をしてみるとか。相手がアーティストさんだったら、音楽にまつわることとかで。得意分野だったら何かしら話してくれると思うので。

葉山:なるほど! 相手の領域の中で相談するという。

長谷川:そうです。よく考えるんだけど、別に何かすごい聞きたいことがあってインタビューに行くわけじゃないので、質問ってあくまでもきっかけでしかないんだよね。大事なのは、どんな方なのかを読者に伝えることだと思うので。

葉山:それでも話さなかったら?

長谷川:ルポルタージュ形式とかにして「すると〜さんは静かにうなずいた」とかの3人称で書くとか、工夫するかな。実はその書き方も、いつかやりたいんですけどね。

葉山:チエさん得意そうですね!「Q. インタビューの時はどういう気持ちでのぞんでいますか?」

長谷川:私は音楽業界にも出版業界にもいたことないですし、常に普通でいることと、その感覚を持って、アーティストの味方でいることですかね。

葉山:なるほど。味方でいること。

長谷川:クリエイティブなお仕事でも、レーベルとか介すとやっぱりビジネスの話を通さなきゃいけなくなるから、感覚が麻痺してくるっていうか。でも産みの苦しみとか創作の素晴らしさとか、原点からできるだけ離れないように。一言でまとめればリスペクトという言い方になりますかね。

葉山:「Q. 取材で行けて感慨深かった場所はありますか?」

長谷川:カジサックさんの事務所と、FlowBackさんのFB Houseかな。

葉山:ああ! いつもYouTubeの動画に出てくるところですね?

長谷川:そう! やっぱりその、いつも観てた場所っていうのと、皆さんの活動拠点に呼んでいただけるというのは嬉しいですね。

葉山:次は相談として届いてます。「Q. 相手と会話している時、質問が思い浮かびません。どうすればチエさんのように良い質問ができるでしょうか?」

長谷川:私も苦手なんですよ、質問すること。だからこの相談すごくよく分かる。

葉山:いやいや、何をおっしゃいますやら。

長谷川:いやほんとに。周りは、なんであの子がインタビューなんてやってるんだろうって思ってるんじゃないかな。でもある意味、それが良い方向にいくこともあるので。だから姿勢としては、そのシチュエーションに焦る必要はまったくないです。

葉山:なんか、それだけでも落ち着けそう。

長谷川:あとは、普通の会話でもインタビューか何かだと思ってみるのもいいですよ。例えば会話の相手のことを、あとで周りの誰かに、どういう人か話さないといけないとか自分の中で仮定してさ。そうすると「じゃあこの人はどこから来たんだろう?」「いつからこの仕事してるのかな」とかさ、聞くべきことがわんさか出てくるわけですよ。

葉山:え、それいいかも!

長谷川:質問じゃなくても「その服の色いいですね」とか。デザインが良くなくても色を褒めたりできるし(笑)それだって、あとで誰かに話すって仮定した時に「明るい色が大好き」とか、他の人が思いつかないような情報として、加えられたりすると思うので。

葉山:しかも「服の色褒めてくれた」って覚えててくれるかもしれないですもんね。

長谷川:そうだよ。それでも浮かばない時は「今日の晩ご飯何にしようか迷ってるんですよね。〜さん何にします?」とかでもいいんだよ。こういう聞き方だと、その人が食べたいものを答えはじめるか、「食べるのが好きな人なのかな」ってグルメの話に発展するか、優しい人なら一緒に晩ご飯の献立考えてくれたり、どこかしらに広がるので。

葉山:聞き方にひと工夫加えたり、相談ベースにするのっていいかもですね! 今日も楽しかったです。ありがとうございました!


というわけで、今回はコミュニケーション術についての話で盛り上がりました。

相手も自分も、人見知りであることをネガティブに考えない。

だから相手も安心してくれて、深い言葉が自然と出る記事になるのかなと思いました。

質問を送ってくださった皆様ありがとうございました!

以上、編集部・葉山でした。