Crystal Kay feat. 今市隆二デュエットが甘く切なすぎる!Very Specialネタを振り返ってみた

80年代が生んだバラードの名曲「Very Special」が、クリスタル・ケイさんと三代目 J Soul Brothersの今市隆二さんのコラボレーションにより、鮮やかによみがえりました!

Crystal Kay feat. 今市隆二として実現した「Very Special」をピックアップするとともに、原曲をカバーやサンプリングに使用した過去の楽曲を振り返ります。

Crystal Kay feat. 今市隆二 – Very Special

スパークリングワインか何かのCMに使えそうなおしゃれMV、シンプルなのに大人な華やかさを感じます。

2番以降もすごくいいのですが、こちらのMVでは1番の模様が収録されています。

人並みはずれた歌唱力を持つクリスタル・ケイさんに、引けをとらない日本人男性ボーカリストはなかなかいないのでは?と思われましたが、今市さん素晴らしいですね! R&B調の楽曲ではこういった表現力もお持ちなのですね。

デュエットにおける筆者の持論を語らせていただくとすれば、お互いの良さを出し合ってプラスに積み上げていく場合と、どちらかが一歩引いて、引き算してバランスを取る場合があると思うんですよね。

今回は今市さんの特長でもある、優しくて繊細な美声で女性ボーカルを際立たせつつ、伸びやかな強さで支えて存在感はきっちり残すという、難しい役どころをこなしていますよね。

今市さんはこのデュエット系路線でもかなり行けるのではないかと思いました。

出しゃばりすぎず、かといって離れもせず、2人の絶妙な距離感が心地よい1曲。

「Very Special」はメロディがシンプルで抑揚の少ない曲なので、特に日本語カバーは相当難しそうですが、そんな曲でも歌いこなしてしまう2人。

曲調もクリスタル・ケイさんの声を生かすアレンジで、アルバム『Shine』のつながりとしても良いと思いました。

Jennifer Lopez – All I Have ft. LL Cool J

ジェニファー・ロペスがLLとコラボしたこちらの曲は、Very Specialネタではもっともヒットした曲ではないでしょうか。2002年リリースです。

そして、時代を感じさせるJ. Loのメイク。2000年代初頭感が出てます。

FLAMINGOSIS – SPECIAL

個人的にはけっこう好みのサウンドです。2014年リリースですが、80年代の良いところをそのまま継承しているようなサウンド。

Big Daddy Kane & Spinderella – Very Special

オールドスクールHIP HOPの雄、Big Daddy Kaneもサンプリングしています。というかまるまる1曲使いです。

Debra Laws – Very Special

やはりオリジナルは永遠なのでした! シンプルなのに深みを感じる、80年代特有の音がたまらない1曲。

これこそが、カバーやサンプリングの真髄ですよね。

音楽の素晴らしさを感じられる「Very Special」と、その良さを引き出してくれるアーティストに心からの敬意を表したいです。

文 / 長谷川 チエ(@Hase_Chie

ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!