編集長に2023年ダンス&ボーカルのよかった曲TOP5を抜き打ちで聞いてみました

編集部の葉山です!

今回は編集長のチエさんに、2023年にリリースされた、邦楽のダンス&ボーカルジャンルでよかったと思う曲を抜き打ちで聞いてみる企画を思いつきました!

抜き打ちでこんなに喋れる?というくらい詳細に話してくれてますが、本当に予告もせずに突撃してます。面白い結果になったのでさっそくご覧ください!

2023年のダンス&ボーカルジャンルTOP5

葉山:チエさん! Culture Cruiseでは毎年5曲を選ぶ企画をやっていますが、今日は2023年にリリースされた邦楽ダンス&ボーカルジャンルの中からも、チエさんが選ぶ今年を代表する5曲を教えてもらおうと思ってます。

長谷川:急だなー。ボーイズとガールズは混ざっててもいいの?

葉山:そうすると範囲がかなり広そうなんで、今回はボーイズの中からお願いします!

長谷川:はい、じゃあ選んでゆくぞ。

BE:FIRST – Boom Boom Back

長谷川:話題性でいえば「Mainstream」だし、どれが名曲かといえばBE:FIRSTなら「Grow Up」がよかったと思います。声も合ってて。今年の100曲プレイリストにすでに入れてたかな。

葉山:(…確認中)たしかに「Grow Up」入ってますね。

長谷川:でもコレオとかMVとか、視覚的な部分も含め、カルチャーごと作る意図を感じるので、総合的には「Boom Boom Back」の試みが面白かったなと思います。

葉山:じゃあ逆に言うと曲としてどこかにマイナスな部分があるってことですか?

長谷川:マイナスではないけど、ラップとか歌唱の相性の部分で、さらなる完成度というか。本当に強いて言えばですけど。それだけBE:FIRSTは声質に合った時に最強になると思っているので。あとは、この曲のリリースが2月だったと思うので、後に出した方が印象に残りやすいのもあって一瞬迷ったけど。

葉山:でも5曲選んでって言われた時に、BE:FIRSTから1曲選ぼうっていう選択肢が出てる時点でアーティストとしてすごいですよね。

BUDDiiS – Magic

長谷川:この曲はリリースされた当時、再生した瞬間に「わっ!BUDDiiSいい曲出してきた」て思った時のことをすごく覚えてる。

葉山:この選曲はノーマークだったっていうか、意外でした。

長谷川:ダンスボーカルジャンルはちょっと難しくなってきちゃったかなと思ってて。でもこうやって真っ直ぐに届くJ-POPが歌えるって大事なことだと思うんですよ。邦楽のキャッチーさがきれいにまとまってるんだけど、サウンド感の鮮度も良いので曲のバランスとしてすごくいいなと思う。

葉山:バランス重視ですね! MVも面白いですね。

長谷川:エビダンはチーム力を生かしたエンタメ性がすごく高くて。BUDDiiSは10人組なんですけど、この曲ではボーカルに統一性を出してるのもいいですよね。たしか作者がUTAさんだったと思いますけど、本当にさすがですね。

FANTASTICS – Tell Me

長谷川:この曲は聴けば聴くほど面白くて、”Just tell me, just tell me what you want now”ってずーっとソの音が続いてて、海外のトラックメイカーさんが作ったのかなと思いますけど。

葉山:たしかにJ-POPっぽくないメロディですね。

長谷川:だから抑揚の表現も難しいと思うんですけど、ボーカル2人がいつも以上に声色を駆使して表現してるわけですよ。FANTASTICSといえば透き通るようなボーカルイメージだったけど、ラップ調のところもすごくよかったし。この表現力があるなら英語詞でもよかったんじゃないかと思うくらいで。

葉山:日本語で表現するのも大変そうですもんね。

長谷川:グループも増えてきたLDHさんの中で、FANTASTICSはいかにして個性を出すか模索してきたと思うんです。去年くらいからファンクとか、徐々に見つけてきてるなーと思ってたんだけど、今年は一気に開花した感じがしますね。

葉山:チエさんのインタビューも読んでみたいです!

Ayumu Imazu – RUN FOR YOU

長谷川:今回はグループじゃなくてソロアーティストでもいいんだよね?

葉山:はい、特にグループと決めてるわけではないです。

長谷川:Ayumu Imazuさんはメジャーレーベルだけど、環境は今のままで、メジャーっぽくない感じ、ストリートっぽい作風でいるのがいいと思うんですよ、それがメジャーの難しさなんだけど(笑)。それでこの曲聴いて、あーやっぱりご自身のことよく分かってるな、セルフブランディングがめちゃめちゃ上手だなと思った。

葉山:ちょっと私にはついて行けなくて分からないですけど、そうなんですね。

長谷川:ソロだけどチーム力上げてたり、すっごく絶妙なラインをうまく渡っているというか。ソングライティングにおいても、演出とかけっこう先々まで見えてるんじゃないかなと思うし、いい意味で日本のダンス&ボーカル界を掻き乱してくれる存在じゃないですかね。

葉山:チエさんが書いた1stアルバムのレビューも面白かったので、また書いてほしいです!

Ayumu Imazuを象徴するオールラウンドなアルバム『Pixel』レビュー

&TEAM – FIREWORK

長谷川:2022年の「Under the skin」もすごくいい曲だったんだけど、ほんのミリ単位のところでもう少しボーカルに積極性があってもいいのかなと思ったんですね。デビューしてすぐにはなかなか難しいですし、実力というよりも経験の部分かなと思うんですけど。

葉山:「Under the skin」私も好きです!

長谷川:その時に思ったほんのミリ単位の、こうだったらいいなという部分をすべて改善してきたんだよね。個人的な感覚ですけど。だからこのグループは驚異的だと思ったし、練習量がクオリティにちゃんと反映されてますよね。やっぱりHYBEさんもすごいですし。

葉山:MVの世界観もいいですね。…あれ?あっという間に5曲に到達しちゃいました!

長谷川:5曲は難しいね。でもあの、この5曲の中ではランキングにしているわけではないですからね。

葉山:分かりました!もっと聞きたかったですけど、またの機会に。引き続き取材がんばってくださいね!


というわけで、取材準備中に突撃でしたが、いつもニコニコで受け入れてくれるほんわかマイペースなチエさんでした。

今年のTOP5もやる予定なので楽しみにしていてください!

以上、編集部・葉山でした!

▼今回の5曲中4曲が入った年間100曲プレイリスト

2022年の年間TOP5

ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!