「音楽カテゴリーを始めた理由とは?」編集長・長谷川に逆インタビュー

カルチャークルーズ インタビュー

編集スタッフの葉山です!

Culture Cruiseは編集長・長谷川が1人で記事を書き、ほとんどの編集も務めているサイトです。2019年より、わたくし葉山が頼み込んで、編集者としてインターン的にジョインさせていただいています。

そして今回、インタビューをやってみたい!(しかも編集長に対して)と私がゴリ押して、なんとか通った企画やります!Culture Cruise会議です。

文章も私が書き起こしていますが、編集長にチェックしてもらっています。お見苦しい点もあるかと思いますが、Culture Cruiseを愛するチエさんのことを書くことで、読者の皆さんにも親近感を持っていただけるのではと思い、企画しました。しばしお付き合いください!!

個人ブログとメディアの中間をめざす

葉山:まず最初に、「Culture Cruise」の由来を教えてください。

長谷川:音楽などカルチャーについての記事が多いので、そのテーマについて1記事の中でクルーズ周遊するように親しんでくれたらというのと、サイト内のいろいろな記事をクルーズで旅するように楽しんでほしい、という2つの願いを込めて名付けました。

個人的に大の海好き、船好きなので、海をモチーフにしたマリンデザインにしようというのは決めていました。そして人生は航海のようであり、カルチャーに彩られているという思いもあったり。

葉山:クルーズという言葉にたくさんの意味が込められているんですね!

私は最初に、三代目JSB今市隆二さんの「ONE DAY」の記事を読んでとても衝撃を受けたのですが、個人サイトなの?会社が運営しているメディアなの?と思いました。

長谷川:たしかに、最初は企業メディアだと思ってお問い合わせをいただくことも多いですね。今は葉山ちゃんも手伝ってくれているし、完全なる個人サイトと言っていいのかどうか…という感じだけど、基本的には自分が書いた記事をアップしていくスタイルは変わらないし、あまりこだわっていないです。

葉山:そこって実はこのサイトの核となっている気がして。あんまりないじゃないですか?こういう形態って。

長谷川:Culture Cruiseは個人ブログとメディアの中間くらいの位置付けになれたらいいなと思っています。ファンブログにしては客観的な部分もあるし、メディアにしてはライターの主観も多いな、と感じるラインをあえて目指しています。

葉山:私その言葉を聞いた時、とても納得したし、面白いと思いました。Webサイトとしては「情報」を取得しに行く読者も多いと思いますが、そのあたりはどうですか?

長谷川:読者の方が何か情報を得てくれたら嬉しいですけど、最新情報を発信しよう!という意識はほぼゼロに近い(笑)。

情報は生モノで、編集者とかライターは、一次情報とか二次情報といったことを意識するわけですが、最新の一次情報は公式サイトが発信してくれているわけだし、二次情報でも大手メディアにかなうはずもないので、最初から競うつもりもなくて。

情報そのものよりも、読者の方が何かを感じたり、新たな気付きやヒントを得てくださったらいいな、という意識で作っています。情報の分厚さというよりも温度感という感じです。

ライバルはCulture Cruiseの過去記事。これ太字コメントにしといてね(笑)

旬な記事は私ももちろん検索するし必要だし、勉強もさせていただくけれど、私自身が書きたいのは、ずっと読んでもらえる記事なんですね。まぁでもなんだかんだ言って、私が情報を入手するのがものすごく苦手だという理由も大きいです(笑)

ルールがないところは自由に、決めたことは守る

葉山:記事を書く時のルールってありますか?

長谷川:テーマとか記事の構成は直感で決めることが多いし、書く時も記事ごとに違うっていうか、まぁ…ないってことだよね(笑)

ずっと1人のライターが書いていると単調になってしまうので、むしろ記事ごとに色が違うくらいでちょうど良いのかなと思ってて。

全体としては、対象となるテーマをリスペクトする。

あと、万が一記事がご本人やご関係者の目に触れたとしても、失礼に当たらないだろうか、ご本人も公表していないようなプライベートな部分に踏み込んでいないだろうか、これだけは常に念頭に置いています。

葉山:そんなところまで!?

長谷川:記事にさせていただくのだから、ライターとしては当然だと思ってます。ルールがないところでは自由にする代わりに、決めたところは絶対守る、みたいな感じかな。

葉山:なるほど!リスペクトは私も初めて記事を読んだ時から感じています。「このライターさんは心からアーティストに敬意を払って書いてるんだろうなぁ」って思いました。

カフェの記事とかでも思います。3dooさんの記事とか、そういう視点もあるんだーと気付けました。カフェの紹介記事を読んで温かい気持ちになったのは初めてかも。

【3doo】ライフスタイルに3つの彩りを与えてくれる表参道のカフェ

長谷川:3dooさんは本当に丁寧で素敵なカフェなので。ベースの良さがないと、嘘は書けないですからね。ライターとしては、直接文字にしていない気持ちが読者の方に伝わるのってとても嬉しいです。文脈から発している自分の気持ちをキャッチしてくれているわけだから。

でも、読む方も適当に読んでいたらキャッチすらしないと思うんですね。だから、記事って発信する側だけの作業ではなくて、受け手の感度とマッチして初めて成立すると思ってます

完全にマッチさせることは不可能でも、少しでも共感ポイントがあったら嬉しい。

「長谷川さんの記事はこういうところが良い」と言っていただけることがありますが、そこまでしっかり読んでくださっていること自体が感謝です。

葉山:たしかに!読む人がいなければただのブログですもんね。読む人がいなくなっても、Culture Cruiseで記事を書き続けますか?

長谷川:書く!(食い気味)最初なんて誰も読んでくれなかったし、今でもほとんど読んでもらえない記事は存在する。(笑)

「私なんでこんな記事書いてるんだろう?誰が読む?」と自問することは未だにあるし。曲のレビューとかかなり一方通行で(笑)。でも、これを書いたら売れるだろう、という意味での忖度はつまらないので、それでいいと思ってます。

それに、その時は反響がなくても「去年のあの記事が…」みたいに、「あんなにスルーされ続けてきたのに!?」っていう記事からお問い合わせをいただくこともあるし、どこで誰に響くかは本当に予測できないので、やっぱり忖度はダメ、絶対(笑)

葉山:反響がなくてもくじけちゃダメなんですね。

長谷川:わりと孤独との戦いでもある。100人が読んでくれた当たりさわりのない記事よりも、99人は誰も読まなかったのに、1人でも「あの記事で本気で泣きました!」と言ってくだされば、私にとっては後者の方が大成功です。

でも究極は、アクセスしてくださるだけで十分嬉しいですし、サクッと読めるライトな温度感を好む方もいると思うので、愛を込めれば良いというだけではないというのがまた難しいところです。

あと、きっと興味もないであろう記事を、Culture Cruiseの記事だからということでリツイートしてくださったりとか、そういう方に対しては「ありがとうございます!」ってスマホを握りしめながら、声に出して感謝してます。


泣ける記事を書こうとしているわけではない

葉山:特に音楽カテゴリーでは、心を動かされるというか、感動した記事がたくさんあります。

長谷川:わ!ありがとう!そういう記事は、だいたい私はもう泣きながら書いていると思う。(笑)別に、感動させようとか、泣ける記事を書こうとしているわけではないんだよ。

でも、曲を流しながら書くし、そもそも良いと思ってる曲について書いているから、「こんなに良い曲を作ってくれてありがとう」っていう気持ちになっちゃうんだよね。

そしたら、その楽曲やアーティストさんの魅力を伝えるには、ありきたりな記事じゃ失礼だなとか、何とか良さを言葉で伝えられるように限界突破できないだろうか?そんな風に思って書いているので、愛があふれちゃうっていう。

あとは、音楽記事はそのアーティストのファンの方がSNSや検索などで読みに来てくださることが多いので、「この人のファンで良かった」と少しでも誇りに思ったり、共感してくださればと思っています。

誰目線だよって感じなんですけど、ただ記事を書く人として、同じファンとして、素晴らしさを共有したいという思いです。

音楽カテゴリーを始めた理由

葉山:Culture Cruiseでは音楽カテゴリーが中心になっていますが、これを始めたきっかけを聞いて、私感動したので、ぜひ読者の方に伝えて欲しいんです!!

長谷川:えぇ、熱量すごいじゃん(笑)えっと、例えばアーティストの名前で検索した時に出てくるのって、公式サイトとか、SEOに強い大手サイトになる場合が一般的なんですけど、結構多いのが「〇〇の彼女は誰?実家はどこ?」みたいな、よくあるでしょ?プライベートを詮索するようなキュレーションサイトとか。

葉山:そんなことまで?っていう内容も見かけますよね。

長谷川:推しのことを知りたいファンの方々はそれをクリックして読みますよね。クリックされれば当然SEOの評価も上がってきて(そもそも評価が上がるように、不自然にキーワードを多用したりもしてるけど)、そういうサイトばかりが上位に組み込まれることになるんです。

アーティストだったら、まずはその方の音楽についての記事が上位にあるべきではないですか?

中には悪意のあるタイトルを付けてクリックを誘導したりもしているので、それをもしアーティストご本人がエゴサーチして目にしたら、どんな気持ちになるだろう…と思ってしまうんですよね。

ファンの方がクリックする気持ちは理解できるし、他の記事に文句を言うつもりはないですけど、「せめて自分は、純粋に音楽についての記事を書こう!そしていつか、検索結果も音楽の記事で溢れたらいいな」と思って始めたのがきっかけです。

大きな目で見たら、それが日本の音楽市場を良くすることにもつながるんじゃないかなと思っています。

葉山:はぁもう、何度聞いても素晴らしいと思っちゃいます。本当は効率も悪いはずですけど、それよりもクオリティを重視しているんですね。

長谷川:執筆にかなり時間がかかるのは正直なところです。でもその分、ずっと読んでいただける記事になっているという自負はあります。

通りすがりの人の心に響くかどうか

葉山:ファンではない人が読んだ時に、どれだけその人の心の中に入り込めるか、というのをチエさんはよく口にしてますよね?

長谷川:そうそう。そのアーティストのファンではない方が読んだ時に「どれくらいその方の心に残るだろうか?この記事は」とかはよく考えます。

例えば音楽カテゴリーの記事を読んで「チエさんの記事大好きです」と言ってくださる読者の方が、私がお金について書いた記事にもそう感じてくださるかと言えば、そんなに甘くはないと思っているので。

もしもそこまで感じてくださったとしたら、私もライターとして少しは成長できたのかなと思えるポイントですね。

葉山:他人に優しく自分に厳しいチエさんらしい発想だなと思います。でも、そこまで考えてこそ、プロのライターさんなんだなと実感しました。勉強になりました!ありがとうございます!


普段はちょっとおっちょこちょいで、マイペースな編集長・長谷川ですが、仕事には決して手を抜きません。そんな編集長が愛情を持って作っているCulture Cruiseが、面白くならないわけがない、と私は思っています。

これからもWebサイトの常識を覆すような、カルチャーをどんどん発信してくれる存在になると信じています!

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