ライターが選ぶ2023年の邦楽トップソング5曲&年間100曲プレイリスト

編集部の葉山です!

毎年恒例、Culture Cruiseが1月から作ってきた年間100曲プレイリストと、その中から編集長に邦楽5曲をピックアップしてもらいました!早速ご覧ください。

2023年の邦楽5曲

SIRUP – スピード上げて(Prod. Chaki Zulu)

葉山:今年もこの季節がやってきました! 毎年チエさんが悩み抜いて作っている100曲プレイリストの中から、まずはSIRUPさんですね。

長谷川:2023年のSIRUPさんは今まで以上にすごかったなと思います。もし今年のベストアーティスト部門があったとしたら大賞に選びたいくらいなので、SIRUPさんの曲はここに入ってなきゃおかしいっていうくらいで。でも全部よかったから、正直どの曲にしようかすごく迷って。

葉山:なぜこの曲だったんでしょう?

長谷川:SIRUPさんの曲は洋楽との境目がないかっこよさで、そんなトラックに乗る日本語っていうのはけっこうポイントだと思ってて。この曲は日本語のタイトルと、歌詞も意志の強い言葉で綴られていて、そしてこのメロディっていう、J-POPにちゃんと刻み込まれてる感じがしたんだよね。

葉山:聴きやすさもちゃんとありますよね。

長谷川:ちょっと懐かしさも漂ってますよね。プロデュースのChaki Zuluさんもですが、邦楽の音楽シーン全体をリードしてアップデートしてくれてる功労者だなと思います。

忘れらんねえよ – 知ってら

長谷川:忘れらんねえよは元々スリーピースだったんですけど、みんな脱退して今は正式メンバーがボーカルの柴田さんのみというバンドです。

葉山:ソロアーティストじゃなくて、1人バンド?なんですね。でも2008年から活動してるということで、歴史が長いんですね。

長谷川:はい、バンドです。人間の情けなさとか恥じらいとか、通り過ぎずに拾い上げて歌にするような、繊細さが感じられるけど強さもあるバンドです。

葉山:かっこいいですね!

長谷川:このバンドが歩んできた歴史が、説得力を与えているような曲ですよね。それでいてこのメロディで、柴田さんのぽつんと歌う感じと混ざり合って、最強の曲ができたんだろうなって思います。

ビッケブランカ – Snake

長谷川:次に何の音が来るのか全く予測できないから仰瞰で見てると現在位置もわからないし、「そのメロがあったか」って全然ならないんだけど、最終的に鳥瞰図で見た時にすごい芸術的な作品が出来上がってるみたいな。クラシックみたいなもので。

葉山:邦楽でも、こういう曲作っているアーティストがいるんですね。

長谷川:常識にとらわれずに、毎回新しい感情で曲作りをされているんじゃないかなと思います。だから誰も思いつかないところで言葉を区切ったり、曲も歌詞も今までの邦楽にはなかった発想で、とても興味をそそられます。ビッケさんはどうやってインプットされているのかなって、いつも思いますね。

葉山:クセになって何度も聴きたくなりますね。

Hakubi – 拝啓

長谷川:ボーカルの片桐さんが、亡くなったお祖母様に向けて書いた曲なんですけど、聴くと百発百中泣いてしまうくらいなので、特に後半部分はうっかり電車とかで聴けないような曲なんだけど、皆さんにも聴いてほしいです。

葉山:私もさっき聴いたら泣いちゃいました。

長谷川:死に向かって弱っていく身内のことを曲にしたり歌ったりするのって、本当に身を削らないとできないことだと思うし、そんな曲なかなかできないでしょ?

葉山:すごいことですよね。エネルギーも必要っていうか。

長谷川:でも必ず誰もが直面することで、自分の周りの人を大事にしようとか、親に連絡しようとか、今この瞬間に意識づけてくれるようなリアルな曲で、音楽の真髄とはこういうことなのかもしれないと思いました。

森大翔 – 剣とパレット

長谷川:こんなに完璧なサウンドバランスで、クオリティも高くて、なおかつ背中を押されるような素晴らしい曲が邦楽でも聴けるようになったんだなと思います。

葉山:チエさん、歌詞も褒めてましたよね?

長谷川:“運命にすら、片想いでも”っていう印象的な歌詞があるんですけど、強烈なギターソロの後の落ちサビで、“運命くらい書き換えてしまえよ”って歌ってるんですよ。最後のギリギリのところで。このワードセンスも曲構成もすごいし、詩を書いたり物語を考える才能もあるんじゃないかなと思います。

葉山:それはたぶんライターさんならではの視点ですね。

長谷川:きっと森さんご自身のことも投影されてると思うんですよ。世界大会で優勝するくらいギター上手い人の口から、下手で弱くてもっていう言葉がでてくる意外性とか。もっと上手くなりたいって思ってるからだと思うんだよね、全部想像だけどさ。

葉山:違うかもしれない(笑)?

長谷川:まぁ何にせよ、そこまでリスナーに想像力を授けることがまずすごいじゃん?合ってるかどうかは、もっと後でいい…っていうか重要じゃない気がしてるんだよね。私にとっては2023年を代表する曲になってくれました。これからもずっと聴き続けると思います!

年間100曲プレイリストが完成!

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2024年もどうぞよろしくお願いいたします。

(長谷川・葉山)

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ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!