【結成5周年】iScream『LIVE TOUR 2024 “Runnin’”』ライブレポート「皆さんが自慢できる存在に」

国内5都市を巡る単独ツアー『iScream LIVE TOUR 2024 “Runnin'”』を開催中のiScream。その東京公演が12月2日、渋谷のduo MUSIC EXCHANGEにて行われた。

(以下、オフィシャルレポート掲載)

『iScream LIVE TOUR 2024 “Runnin'”』

これから始まるコンサート本編に期待を寄せ、ファンがステージを一心に見つめる中で暗転した会場。

突如、赤いライトが光り出し、拍動のように点滅していく。しばらくして、真っ黒なレザーコートに身を包んだiScreamの3人がステージに登場。

大きな歓声が沸き起こると、力強く伸びやかなアカペラで「Runnin’」を歌い始めた。

そしてバックミュージックが鳴り始め、3人の力強くもキレのある、一糸乱れぬダンスが展開されていく。

洗練されたサウンドの中で繰り広げられる華やかなパフォーマンスに、ライブ冒頭から会場の空気を一気にiScreamならではのカラーに染め上げていった。

今回のツアーの特徴は、何と言っても、ほとんどの楽曲で生バンドの演奏によるパフォーマンスが行われたことだろう。

iScreamには、打ち込みのビート音やデジタルサウンドなどを散りばめたダンサブルな楽曲が多い印象だが、それらの楽曲を生バンドが演奏すると、また違った味わいを感じられる。

また、3人の伸びやかで芯のある歌声は、生バンドの厚みのあるサウンドによって、より一層その魅力が引き立ち、ひときわ大きな輝きを放っていたように思う。

時にバンドメンバーとコンタクトを取り、タイミングを合わせながら歌やダンスを繰り広げていく3人にはライブ特有のグルーヴが生まれ、3人自身もライブという“生”の空間を存分に楽しんでいたように感じられた。

「皆さん盛り上がってますか!」と元気にスタートしたMCでは、RUIが「全員が20歳になり、2nd EPを引っ提げてのツアーということで、まだまだ子供で、未熟な私たちではありますが、少しでも成長した姿を見せたいと思いました」と、ツアーにかける想いをファンに語りかけていく。

HINATAも「今日、東京がツアーの2公演目で。まだ盛り上がりが足りないので、もっと踊って、楽しんでいければなと思います!」と意気込みを見せると、YUNAの「ここからは皆さんにバラードを聴いていただきたいと思います」という前振りからバラードコーナーへ。

ここでも3人は楽曲の世界観を見事に表現した歌声で観客を魅了し、いよいよライブ終盤に足を踏み入れていく。

YUNAが「東京の皆さん、盛り上がっていく準備できてますか!」と煽ると、メドレー形式でiScreamがこれまでにリリースしてきた楽曲の数々をパフォーマンス。

コール&レスポンスで観客とメンバーとの間に一体感が生まれた楽曲も挟みながら、観客のテンションを徐々に引き上げていった3人。

観客と共にグッズのタオルを振り回しながら、楽しげな空間を作り出し、ライブはいよいよ終わりの時間を迎えた。

「愛が届いていたら嬉しい」

3人がステージから去ると、観客からはアンコールの言葉の代わりに「Runnin’」コールが沸き起こり、RUI、YUNA、HINATAの3人がステージに再登場した。

最後の挨拶では、この日、12月2日がiScreamの結成5周年の日であることをRUIが告げると、会場からは「おめでとう!」と記念日を祝福する声が沸き起こる。

RUIは続けて、「まだ5年かという想いと、もう5年かという想いと、悔しいことも、嬉しいこともこの5年間にはたくさんありました」「いつまで皆さんの前で輝いていられるか、不安になったりもしたんですけれど」「まだまだiScreamはいけるなと思っています。一歩一歩前に、上に進んでいけたら」「皆さんが胸を張って応援できる、自慢できる存在になります!」と、今後の決意も込めてコメントした。

YUNAは「東京公演の日に結成日が被ったことが奇跡」と語り始めると、2024年は春ごろから2nd EPの制作をスタートさせたことに触れ、「自分たちがどういうアーティストになりたいのか、改めて考えた年でした」「(2nd EPを通じて)やりたい音楽、伝えたい想いをやっと皆さんに届けられました」「皆さんが聴いてくださることにも、感謝の気持ちでいっぱいです」「本当にやり切ったなと思える1年になりました」とファンに感謝を伝えつつ、「2025年はiScreamがよりパワーアップして、来年のツアーでも皆さんにたくさん会えるような機会をつくるので、よろしくお願いします!」と来年の抱負を語った。

最後にマイクを取ったHINATAは、「アーティストでいる意味って何なんだろうなと思ったとき、自分たちが輝いて、音楽を楽しんでいる姿を見せることで、皆を幸せにできるのだろうなと思いました」「だから、自分が楽しめる環境で、音楽を届けたいと思える環境で、今後もツアーを回っていきたい」「ライブが終わった後、私の愛が届いていたら嬉しいです」「今後もHINATAらしく(皆さんに)愛を届けていこうと思うので、ついてきてください。みんなのことが大好きです!」と、HINATAらしい言葉で自身の活動への想いを明かした。

公演を締めくくる最後の楽曲は「Kira Kira」。HINATAの「飛び跳ねる準備、できてますか!」のかけ声から始まり、疾走感あふれるダンス・チューンで、3人は最後の瞬間まで歌い、踊り、ファンを楽しませた。

3人の変化や軌跡を感じながら、圧倒的な歌声とキレのあるダンスパフォーマンスに酔いしれる約1時間半となった。

▼iScreamオフィシャルサイト
https://www.iscream-official.com/


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ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!