【THREE1989】10週連続リリース全曲レビュー&レセプションパーティーレポ

THREE1989が8月9日から続けてきた、10週連続の楽曲リリース企画。11月からのツアーに先がけて行われた『Every Week is a Party レセプションパーティー』に参加した筆者のレポートも交えて、全10曲をレビューしてみました!

『Every Week is a Party レセプションパーティー』セットリスト

今回は動画撮影もOK、Instagramではメンバー全員のアカウントから、別アングルですべてライブ配信されていて、自由な雰囲気の中行われたイベントでした。

ということで私が個人的に収めたデータからのセットリストです。

  1. 29 Blues
  2. 遊覧飛行
  3. High Times 2020ver.
  4. mint vacation
  5. morning bird
  6. When I fall in love
  7. UMBRELLA
  8. 抱擁
  9. I LOVE YOU(尾崎豊 cover)
  10. 最後の I Love You
  11. UNIVERSE

今回はTHREE1989の3人と、ベースのSUKISHAさんというシンプルなステージ。

ライブ前にはメンバーでDJのDatchさんがプレイしてくれたり、ところどころでMCも入りつつなので、とてもボリューミーな内容でした。

良いところをかいつまんだ、ツアーが楽しみになる構成で、個人的には「遊覧飛行」から「High Times 2020ver.」へのつなぎが胸熱でした。

そして「抱擁」の後、MCのBGMでShimoさんが弾いていたキーボードのメロディ的に「Rambling Rose」に行くと思っていたら尾崎!まさかの。

でもドヤ感を出す感じじゃなくて、ワンコーラスだけ、しかも途中で緩いMCが入って「最後の I Love You」へという流れもTHREE1989らしく自然で良かった。

金額の話をするのもあれですが、あまりに素晴らしかったので触れておくと、これでチケットはドリンク代込みの2,000円ですよ。恵比寿でですよ。

そして終了後は別フロアにて、THREE1989の皆さんと個別に乾杯したりじっくりお話する機会があったり、なんとみんなにシャンパンまで振る舞ってくれたのです。信じられないほどの神対応。

パーティーと銘打っても、結局普段のライブと変わりないイベントも多いものですが、THREE1989のレセプションパーティーは特別な楽しみ方ができて、私はここにとても感動したのです。

音楽を愛し、ファンを大切にするTHREE1989だからこそ創れる空間がそこにはありました。こういう雰囲気って即座には創れないものだと思うので。

Week 1.「High Times 2020ver.」

8月7日に第1弾としてリリースされたのは、THREE1989の人気曲「High Times 」をセルフリミックスした「High Times 2020ver.」。

2019ではなく、2020なのですね。これから始まる2020年代に向けて、期待感も高まるアレンジ。

2020ver.ではストリングスが加わり、より一層煌びやかな「High Times 」へと昇華。ヘッドフォンで聴き込むと、原曲との違いが浮き出てくるようで面白いです。

THREE1989としての1stシングルのリミックスということで、ここからまた進化するTHREE1989の幕開けのような、10週連続リリースではオープニングアクト的な位置付けのように感じます。

Week.2「遊覧飛行」

8月14日、第2弾は「遊覧飛行」。夏の風物詩としての花火がテーマになっているそうです。

THREE1989が日本の夏を表現するとこうなるのですね。いやこれはすごい!

夏の花火から儚い美しさや憂愁までも感じ取るのは、少なくとも日本人には、デフォルトで備わっているのではないかと感じるほどの能力のようにも思えます。

だからこそ、今まで自分が花火というものに、どれほどの固定観念を抱いていたかを思い知りました。こんな夏があること、今まで誰も教えてくれなかったよ!

THREE1989から私が常々感じている「宇宙感」に想いを馳せながらも、この地球で確かに生きている感覚。

広大な星空に咲いては散る儚い花火を、上空から眺めているような光景が浮かびます。

Week.3 「29 Blues」

8月21日リリースの第3弾「29 Blues」。レセプションパーティーでは1曲目に披露され、Shoheyさんの歌い出しからすべてが始まるイントロが印象的でした。

“人はそれぞれの29 Blues 抱えてる”

29歳から30歳になる時の自分を思い返したら、重すぎてここでは話せないほどの29 Blues抱えてたので、そっと封じ込めましたよね。

忘れたはずの記憶がふと蘇る瞬間。辛かったこともTHREE1989が思い出させてくれるなら全然嫌じゃないよ!

“つのる焦燥感”という歌詞にハマるサウンドと迫るBPM。

29歳という人生において極めて限定的な感情を、切なく、もどかしく表現するShoheyさんの歌声の進化には驚かされるばかりです。

Week.4「HOTEL ジェリーフィッシュ」

オリエンタルな雰囲気の漂う「HOTEL ジェリーフィッシュ」は、第4弾として8月28日にリリース。

10週連続リリースの1ヶ月前に発表された「Part Time Summer」で共作した、Midas Hatch(マイダス・ハッチ)によるトラック。

Bメロの流れるようなアレンジとサビへのつながり、斬新さがとても好きです。

個人的には、アジアのネオン街に佇む1棟のプチホテルをイメージしたけれど、Shoheyさんは海沿いのノスタルジックなホテルを思い描いて作られたそうです。波の音も聴こえてた!

↓ちなみにMidas Hutchといえば、私は「Ready Or Not」が好きです。

90’s R&BやNew Jack Swingが好きな方は、MVも含めてハマるはず!でもこれ2018年の作品なんですよ。かっこよすぎ!

Week.5「morning bird」

9月4日、第5弾は「morning bird」。

予測できないコード進行、転調を繰り返したり、邦楽にはないアイデアが詰まっているのにどこか和の雰囲気が漂うあたり、彼らの実力の高さをまたしても感じさせられる楽曲。

だってね、今一度THREE1989の編成を確認しておきますと、ヴォーカル、DJ、キーボードですよ。打ち込みでこのぬくもりですよ。これはもはや発明じゃないかと。

コード進行が行ったり来たりするのは、渡り鳥から着想を得たのだそうで、脳内が高次元。Shoheyさん、鳥好きでしたよね!

Shoheyさんの優しくて上質な歌声はピアノの旋律とよく合います。聴けば聴くほどに深みを感じるスルメ曲認定!

Week.6「夜の!ゴーストロック」

この遊び心、6週目感ある。9月11日、第6弾「夜の!ゴーストロック」。

THREE1989が初めてトライしたハロウィンソング。個人的なイメージとしては、番狂わせなジャイアントキリング的ポジションです。

私の脳裏に出てきたのは、ホーンテッドマンションみたいな建物のエントランスを、1匹の狼がうろついてる感じ。特に意味なし。

ソウルフルなイントロで心踊ったかと思えば、狼の遠吠え、そして重めのベースライン…どんな曲だよ奇才かよ!

アフロビートやファンク、懐かしさを感じる歌謡曲のフレイバーを振りまいたような、渋みと新しさの同居するこの感覚こそ、彼らがもたらしてくれる高揚感。トラックがめちゃくちゃかっこいいです。

今回のレセプションパーティーでは披露されませんでしたが、ヴォーカル、DJ、キーボード(大事なので2回目)というTHREE1989がパフォーマンスしたらとてもハマるだろうなと思います。

この曲が名を連ねることによって、全体が締まる感じがしますね。「夜の!」っていう表現と、このフォントがなんか好き。

Week.7「抱擁」

9月18日、第7弾は「抱擁」。Shoheyさんのこの声で抱擁はずるいです。

そして「夜の!ゴーストロック」の直後に投下してくるこのボラティリティ。

バラードなのでヴォーカルが引き立ちますが、立役者はShimoさんのようにも感じられます。

胸を締め付けるような切なさを纏ったShoheyさんのヴォーカルにトークボックスを乗せてくるんですよ。こんなバラード実現できるのTHREE1989だけでしょ。

ライブで聴くと難易度の高さを感じさせました。でもそれこそが、THREE1989にとって新境地であることを決定づけているのかもしれません。

おぼろげに現れては消えゆくメロディ、肌寒くなった晩秋に聴きたくなります。

Week.8「When I fall in love」

9月25日リリースの第8弾は「When I fall in love」。

聞けばShoheyさんは、子供の頃からキンモクセイの香りが好きなのだそうです。Shoheyさんは子供の頃からShoheyさんだったのですね(当然)。

だからこそ私たちリスナーは、この曲に出会うことができたというわけです。なんだか感慨深いですね。

この先もきっと、秋が訪れてキンモクセイの香りがすると、この曲を思い出すようになるのだろうな。

レセプションパーティーでは「morning bird」からの「When I fall in love」という流れがまた最高で、今までのTHREE1989にない新鮮味がありました。

“僕たちのメロディ 調律が合うことはないでしょう”

……天才。

Week.9「Pajama Disco」

10月2日、第9弾は「Pajama Disco」。

なんじゃこりゃーこんなの好きに決まっとる。またしてもこの世に名曲が生まれたんだけど大丈夫?

私の目の前にはEarth,Wind&Fireの姿が見えましたよ。

こういう曲は、ごたごた言わずにフィーリングで感じるものですよね。とにかく聴いてて気持ちが良いディスコサウンド。

最後に再びAメロの気持ちが呼び起こされ、でも君には会えないという終わり方がたまらない。あと、さりげなく「Every Week is a Party」のフレーズが入っているところも。

歌の途中でフェードアウトしていくのも、レトロ感があって良いですね。昔の曲ってなんであんなに急に、途中で終わっていくんですかね?

懐かしい音もちゃんと現代に引き継いでくれているところがやっぱり嬉しくて。ライブで聴ける日を心待ちにしています。

Week.10「最後の I Love You」

そして10月9日、第10弾は「最後の I Love You」。

これをラストに持ってくるTHREE1989さん、ぴえーん、、泣ける。

レセプションパーティーでも最後に歌った「UNIVERSE」はアンコール的位置付けだったので、この「最後の I Love You」が実質のラストソングだったと捉えていますが、もうこんなの最後に歌われたら半年くらい余韻引きずるよ。

でもでも、愛する女性へ向けた決意表明のような、言わば究極のウェディングソングなので、後味すっきり!とてもさわやかな余韻なのですよね。紳士です。

THREE1989の全楽曲を通しても、今までで最も愛の深さを感じる曲だと思いました。毎日聴いています。

さりげなく『Every Week is a Party』

毎週水曜午前0時、Spotifyの再生ボタンを押す瞬間には、10通りのワクワクがありました。

CDのパッケージを開ける瞬間、レコードに針を落とす瞬間の高揚感が、毎週訪れるという幸福。

ライブも精力的に行いながら、10週間もリリースを続けてくれるなんて、CD時代では考えられなかった奇跡です。リスナー冥利に尽きる!

レセプションパーティーでShoheyさんは「Partyとはお酒を飲むことだけではないと思っていて、『Every Week is a Party』には、毎週1つ何か楽しみを持とう、という気持ちを込めた」とおっしゃっていました。

そうか…「Party」の意味を文字通り受け取っていた私は、自分の想像力の乏しさを嘆きました。この先は自分で、1週間ごとにさりげない楽しみを設定します!

THREE1989はこれらの曲を携え、11月からは全国7ヶ所を巡るツアーがスタート。

アルバムに匹敵するくらいのボリュームだけど、アルバムツアーとはまた違うところが素敵。3人の進化した姿に会えることを楽しみにしています!

文 : 長谷川 チエ(@Hase_Chie

今回はリリックをはじめ、Shoheyさんの公式ブログを参考にさせていただきました。リリックをすべて公開してくれてありがとうございます。

翔平のバラッド

【THREE1989 LIVE TOUR 2019 “Every Week is a Party”】

11/08札幌 SPiCE
11/22長野 CLUB JUNK BOX
12/01 福岡 ROOMS
12/06 仙台 Hook
12/13 大阪 Music Club JANUS
12/15 名古屋 JAMMIN’
12/17 東京 LIQUIDROOM

THREE1989公式サイト


↓I Don’t Like Mondays.との2マンライブレポ!

I Don’t Like Mondays.× THREE1989ライブレポ@心斎橋JANUS

ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!