I Don’t Like Mondays.× THREE1989ライブレポ@心斎橋JANUS

心斎橋JANUS

2019年5月10日、大阪・心斎橋のMusic Club JANUSにて、I Don’t Like Mondays.とTHREE1989の2マンライブ「JANUS First meeting」が行われました。さらさらっとレポートします!

大阪・心斎橋で最高のマリアージュ!

もう長谷川にとってはですね、俺得でしかない最高のマリアージュ。ナイスすぎるブッキングです。Mondaysさん、THREEさん、そしてJANUSさんありがとう!

完全に個人の主観ですが、どちらもお先にどうぞ的なバンドなので、勝手に相性が良いと思っています。Culture Cruise調べでは、譲り合う対バンはだいたいうまくいくし良い時間が生まれるのです。

これも完全に私事なんですけど、こういう2マンライブでは、「この人どっちのファンなのか分からない、両方なの?」と思われるくらい、同じ熱量で盛り上がることを自分のルールとしています。今回は本当にどちらもノリノリで聴いてしまったな〜。

動画撮影もOKということで、それぞれが自由に楽しめる素敵空間!とても居心地の良いライブでした。

大気圏をドライブ!THREE1989

Spotifyで曲を聴いて、「こんなアーティストがいるのか!好きなテイストだなー」と知ってから、プレイリストに入れてひたすら聴いていたTHREE1989。

ワンマンライブは行きたいと思いつつまだ行けていないのですが、フェスやイベントでのステージは何度か拝見しています。

ドラムやコーラスのサポートメンバーも参加する華やかなパフォーマンスも素敵ですが、この日は3人のみのシンプルなステージ。

オーディエンスともしっかりコミュニケーションを取ってくれたので、親しみをもって楽しむことができました。

セットリスト

  1. UMBRELLA
  2. UNIVERSE
  3. mist
  4. mint vacation
  5. Password
  6. Jungle Love
  7. Bad Romance
  8. Rambling Rose
  9. High Times

「UMBRELLA」から始まるおしゃれなセトリ!人生で初めて披露したという「Password」を、この場所で聴けたのも嬉しかったです。今まで披露されていなかったのですね。

6曲目の「Jungle Love」は、MCの中で即興的に決まったようですがとても素敵でした。

2ndアルバム『JET BLUE』のキャッチコピーだった「大気圏、超えてPOP。」というフレーズがずっと記憶に残っていて、的を射た秀逸なコピーだなぁと思います。彼らの音楽全体を通しても、象徴づけることのできる言葉ではないでしょうか。

ShimoさんのキーボードもDatchさんのDJサウンドも、大気圏をドライブするような宇宙感に、時折放たれる鋭くダイナミックなサウンドからは、突き抜けるような爽快さを感じます。

そして、Shoheyさんの歌声は雲の上をふんわりと浮遊するような優しさで、空気のようにリスナーを包み込んでくれるのです。いつも素敵な歌声ですが、ライブで拝見する度にどんどんブラッシュアップされているところも見逃せません。

優しいだけでなく、ピリッと効いたアレンジには実験的要素もあり、聴く者にワクワクをもたらしてくれるサウンドが、THREE1989の特徴だと捉えています。

 Shoheyさんが「聴く人が主人公になれる音楽を作ることを意識している」とおっしゃっているのを拝見したのですが、本当にそれを体現している方々だなぁとつくづく。リスナーが心地良くなるサウンドをしっかり追求してくれているのが嬉しい。

タイトルからしてシティポップ好きの心がくすぐられる!超ド級の名曲にもかかわらず、それをゆるふわなテンションで表現しちゃうMVが最高な「mint vacation」。私はね、3:20くらいの磯野さんっぽいシーンがお気に入りですよ。

「I Don’t Like Mondays.の胸を借りるつもりで…」と対バン相手をしっかり立てることも忘れず。大人なかっこいい雰囲気のI Don’t Like Mondays.に対して、「僕らはキッズなので」「少年の心系生き物」とご自身を表現されているの大好きでした!

大人な雰囲気をテーマにして選曲も考え抜いたそうで、対バン相手に寄り添えるTHREE1989、なんて素敵なのでしょうか。結局大人な雰囲気に無理が生じてキッズ心が出てしまったという3人。かわいすぎませんか?

彼らの心にはロマンチックが携えられていて、なおかつ遊び心も忘れない。もちろんキッズなんてことは全然なくて、めちゃくちゃかっこよかったし紳士的で魅力あふれるステージングでした。

決して気取らず、自然体なTHREE1989。50分という持ち時間の中で、会場の距離感をぐっと縮めてくれて、リラックスしたムードでお酒を楽しめる空間に満たしてくれました。

自分自身からα波か何か出てるんじゃないか?っていうくらいストレスが抜けていく感覚と、でも刺激もちゃんとある、粋な音楽とともに。

Shoheyさんの言葉を借りれば、「キッズ感」をしっかり残しているのも彼らの大きな魅力。最後に「High Times」を聴かせてくれたのも嬉しかったです!次はワンマン、絶対観に行きます!

会場を一つにしたI Don’t Like Mondays.

Culture Cruiseではいくつか記事を書かせていただいているのですが、観る度に、聴く度にその素晴らしさを更新してくるI Don’t Like Mondays.。

THREE1989が残してくれた余韻を受けて、会場全体が心地良い雰囲気に包まれている感覚があり、IDLMs.もリラックスして臨んでいるように見えました。

いつもの洗練された感じも大好きなんですけど、大阪の空気感も手伝ってか、自然体でいられる居心地の良さみたいなものがあった気がします。

4人の姿もそう映ったし、何より自分自身がそうだったのかもしれません。

IDLMs.×大阪、かなりいい感じです。会場の一体感がとても良かった。気付けばとにかく私はずーっと笑顔でした。

セットリスト

  1. WE ARE YOUNG
  2. Don’t look back
  3. ONE THING feat. SALU
  4. A GIRL IN THE CITY
  5. LEMONADE
  6. TOKYO BROTHERS
  7. Super Special
  8. Do Ya?
  9. Freaky boy
  10. TONIGHT
  11. アンコール:FIRE

今回のセトリも、盛り上がらないわけないじゃんっていう構成です。様々な雰囲気の曲をセレクトしてくれたのだなぁと、改めて彼らの振り幅の広さに脱帽します。

「Super Special」を入れてくれたのが嬉しかったし、会場の大人な雰囲気にも合っていました。

ここのところ、畳みかけるほどのライブラッシュが続いているIDLMs.ですが、どのステージもそれぞれに違った色を見せてくれています。

アルバムのレコーディングとも重なり、こなすだけでもさぞかし大変なスケジュールかと思いますが、毎回しっかり爪あとを残しているところに、実力と意識の高さが伺えます。

新曲の「Do Ya?」は、ライブの回数を重ねるごとにどんどん仕上がっている、というか育っている感じがしますよね。とても可能性を感じる曲で、まだまだ化けていきそうな気がする。

全曲素晴らしかったけれど、今回の立役者は「Freaky boy」かなぁ。なんかすごく、いつも以上に盛り上がった気がします。秋気さんのドラムソロでお祭りのやつ聴けたのも嬉しかったです!

大人な雰囲気の中でも、ヴォーカルの悠さんはオーディエンスをしっかり煽っていましたね。それにちゃんとついていけてる皆さんもさすがでした。

そして、さらっと流してくれた「Right before sunset」からの「Tonight」という、なんか個人的に大好きな流れ!!!あの瞬間の快楽指数たるや、大変なことになってるんじゃないかってくらい幸せで。

もはや今地球が滅びてもいい、どうにでもなれ!ってくらい最高な瞬間です。でもこの曲でライブが終わってしまう、という切なさが同居するこの気持ち、とても「Tonight」だしとてもIDLMs.だよ!!!

新譜2曲のリリースも発表されていたI Don’t Like Mondays.。「Do Ya?」の後にそれかー!っていう「Zero Gravity」、素晴らしさの片鱗しか見当たらなくて言葉になりません。

このクオリティを表現できるライティングセンスを、私も身に付けなければ。。


お互いの良さを引き出すライブ

I Don’t Like Mondays.はTHREE1989の大人で紳士な部分を引き出して、THREE1989はI Don’t Like Mondays.の自然体な姿を引き出していた今回のライブ。

この2組だから出せるオーラで、会場が満たされたような実感がありました。今回はその空気感を楽しむのもポイントだったかもしれません。あと、全体のコミュニケーションもしっかり取れている気がしました。

どちらも実力に支えられた確かな音楽性と、フロントマンの優しい声に包まれる感覚には共通点があったり。

こういう素晴らしさって2マンライブならではの特徴ですよね。3組以上になってくるとまた雰囲気が違うしって感じで。

好きなアーティストのワンマンじゃないなら行かない、という方もいらっしゃるかもしれないのですが、短い時間でも濃い内容のライブが楽しめたり、セトリがいいとこ取りで神だったり、目当てではなかったはずのアーティストに思いがけずハマったりと、新たな発見も多くて楽しいので本当におすすめです。

仕事やプライベートなどごちゃ混ぜで、予定を詰め込んで大阪まで行きましたが、とにかく行って良かった!大阪でパワーをもらって、ライターの仕事もまた頑張れそうだし、たくさんのインスピレーションを受けることができました!

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この2組の空気感、とても好きです。ぜひまた一緒にやってほしい!大阪の夜に素敵な音楽を届けてくれた、I Don’t Like Mondays.とTHREE1989に最高の拍手を!

I Don’t Like Mondays. 公式サイト
THREE1989 公式サイト

文 : 長谷川 チエ(@Hase_Chie


↓今回のプレイリストはこちら

【ライブレポ】I Don’t Like Mondays.全国ツアー「2018 A/W TOUR “A GIRL IN THE CITY”」

ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!