佐藤流司、福澤 侑、spiからなる3人組・音楽パフォーマンスユニットZIPANG OPERAが、2026年に全国5都市を巡るツアーを開催することを発表した。
2026年は6月27日(土)の 仙台公演を皮切りに、7月2日(木)福岡、4日(土)名古屋、5日(日)大阪、8日(水)9日(木)東京の5都市6公演を予定している。ツアータイトルやチケット詳細は近日公開。
そして今年は2nd EP『Ambition』を引っ提げ、『ZIPANG OPERA Live 2025 ~Ambition~』を11月に開催。
新体制後初となる待望のツアー全3公演を完走した。本稿では、11月6日に大阪 Zepp Osaka Baysideで行われた初日公演をレポートする。
『ZIPANG OPERA Live 2025 ~Ambition~』
オペラを彷彿とさせる重厚なイントロが鳴り響くと、5年目突入の節目となる11月5日に発売された、新EPの表題曲『Ambition』から幕を開ける。
照明が揺れ動き、緊張感の満ちたステージにspiが現れると「今まで大切にしてきたもの、集めてきた価値観、功績も全て、過去において前に進まなければならない時がある。君ならどうする、その衝動を」とドラマチックに語りかけ、黒のエレガントな衣装をまとった3人が登場。冒頭から歌劇のような演出にZIPANG OPERAらしい世界観が一気に広がる。
佐藤が「大阪!盛り上がっていけますか!声出していきましょう!」とANCHOR(ファンネーム)たちを煽ると、『KAMIYAGURA』では交差するライティングがステージに立体感を生み、堂々とした立ち姿が神々しさを感じさせた。

そして、息つく暇もなくEP収録の新曲の『Magnetic Eyes』へ。ミステリアスなイントロと鋭いラップが観客を掴み、サビではサポートダンサーとのキレのあるダンスが加わって、会場の視線を引き寄せる。
曲が終わり「皆さんこんばんはZIPANG OPERAです」とMCに入るとムードは一転。福澤が「皆さんにお願いがありまして」と語りかけ、今回のツアーテーマのカラーが白色であることを伝えるとアンカー型のペンライトに照らされた会場は白一色に包まれる。そして「お前ら準備できてんのか!いけんのか!」とspiがコール&レスポンスで会場を沸かせると、三味線の音色で始まる『DRAGON FIREWORK』へ。笛の音や和音が組み合わさった音サビとダンスにフロアが彩られる。
昨年のツアーで初披露され、瞬く間に人気曲となった『Keep Your Eyes on Me』はspiの透き通るような歌い出しから始まり、会場はミラーボールが回るクラブさながらの演出。艶やかでセクシーなパフォーマンスに大歓声が起こる。

打って変わり、次の『BLAZY BLAZE』は観客の”HEY!”という明るいかけ声で、フロアが一つに。そしてspiがステージを一度離れ、佐藤と福澤のデュオ曲『ツギハギ』へ。
力強いリリックとテンポ良いメロディ展開でかましていくと、続く福澤のソロ曲『Devilish』は妖艶な雰囲気。一段と研ぎ澄まされたダンスパートでは歓声、そして一瞬の静寂からのラストサビで圧倒的な存在感を見せた。

続いてステージにはspiが1人で登場し、『Story of My Life』を披露。まるで洋画のエンディングを思わせるかのような壮大さと伸びやかな歌声で会場を圧倒する。

その後、3人揃った『Rock Out』では、疾走感のあるアグレッシブなサウンドとキャッチーな振り付けで会場を熱狂させて前半が終了した。
1人ずつお茶目に自己紹介をし「秋だね〜」と緩く話しかけるような口調でZIPANG OPERAらしいMCタイムがスタートすると、初のスタンディングスタイルでの開催にZeppならではの距離感でANCHORと交流をする場面も。
spiが「新体制になったとはいえ、やっていることはあまり変わらなくて1曲1曲に対する想いだったり、エールだったり、痛みだったり、苦悩だったり共感していただける部分は皆さんの人生の彩りになってもらえたらいいなと思いつつ、ZIPANG OPERAのライブに行くためにこれからも頑張ろうって、生きててよかったなってみんなに感じてほしくて、なんとしてでもライブをしようと、皆さんの力になりたいし、自分たちも力をもらいたいなと思って開催しました。これからもZIPANG OPERA頑張っていくので、僕たちのこと応援してください、と楽屋で流司が言ってました」とライブ開催への思いを語り、笑いも誘いながらまとめ上げた。
ここから後半戦。人気曲『STEER THE SHIP』で、新たな航路に舵を切ったZIPANG OPERAを後押しするかのように、ANCHORたちのペンライトが揺れる。
間髪入れずに続く『Higher Ground』では、福澤が「ペンライトの色を赤色に!」と呼びかけ、赤く染まった会場でメンバーも一緒にペンライトを握った。佐藤の高音とエッジの効いたラップのコントラストが楽曲を際立たせると、続く『DRAMA』でテンポよくリズムを刻み、ノンストップで深みへ誘う。
そして、「みんなで楽しむだけ!」とEP収録の新曲『It’s All Mine』が続く。メンバー主導で作成した曲だけあって、遊び心あふれる音に、撮影したり、それぞれが好きなようにノリノリな姿をみせたりと、ステージを広く使い盛り上げる。
サポートダンサーのパフォーマンスパートを挟み、真っ白な衣装で1人ステージに現れたのは佐藤。ソロ曲『シンギュラリティサーカス』のイントロが流れると歓声が上がる。ハットを被ったダンサー陣と共にでメッセージ性の高い曲をショーのようなステージングで展開する。
続いて同じく白の衣装を身に纏った福澤とspiがデュオ曲『Shape of Love』を披露。近未来を感じさせるようなスピード感あふれるサウンドで2人の表現を存分に魅せる。
そして、再び全員揃ったステージでZIPANG OPERA唯一のタオル曲『Bangin’』。ギアの上がった熱気が会場を支配すると、続く『KAMINARI FLAVOR』では3人の息のあったパフォーマンスが一体感を加速させる。
”ビリビリ”と次々に繰り出される衝撃と余韻を残すフレーズを畳み掛ける中、本編ラストを飾るのはライブリミックスバージョンの『開華』。「大阪最後まで盛り上がっていけますかー!」と佐藤が煽り、ボルテージも最高潮に。ZIPANG OPERAの多才さと華やかさを象徴する1曲を歌い切ると3人はステージを後にした。
程なく始まった観客のコールの中、オフィシャルグッズのTシャツに着替え、ボールとバットを持った3人が登場。
福澤が片手でバットを持ち、ピッチャーには佐藤、キャッチャーのポジションにはspiが構えると投球練習を開始。何度かの練習を経て、福澤のナイスバッティングが袖に向かって決まると”We won’t backdown”と『Fight Hard』でアンコールがスタート。サインボールを投げながら、王道の盛り上がりソングに観客のテンションも再び弾ける。その勢いのまま『Day by Day』ではステージ上から一人一人と目を合わせるように歌うメンバーたち。
いよいよ迎えるライマックスに観客も手を掲げ、その熱量に応える。最後は『Get Over』。限られたこの瞬間を確かめるようにしっとり歌い上げ、今年初のライブに新たな旅の決意添えて締めくくった。
ZIPANG OPERAが紡いだ時間は、彼ららしい多彩なステージに緻密な表現と緩急に富んだ展開が織り重なり、今年も唯一無二の物語を描いて観客を魅了した。
確かな軌跡と共に、始まったばかりの新たな航海。心を震わせる瞬間に何度でも共鳴しながら、その続きの景色をこれからも見届けたい。
2026年ライブツアー概要
【宮城】2026年6月27日(土) 仙台GIGS
【福岡】2026年7月2日(木) Zepp Fukuoka
【愛知】2026年7月4日(土) COMTEC PORTBASE
【大阪】2026年7月5日(日) Zepp Namba
【東京】2026年7月8日(水) Zepp Haneda
【東京】2026年7月9日(木) Zepp Haneda
※詳細情報は後日発表予定です。
▼ZIPANG OPERA 公式サイト
https://ldhrecords.jp/zipangopera

