「どんなLIL LEAGUEでも輝ける」ファンクな夏を彩る‘Youth Spark’リリースインタビュー

2024年7月31日に3rdシングル「Youth Spark」をリリースしたLIL LEAGUEがCulture Cruiseに初登場。撮影のお話や、新曲の制作について語っていただきました。

撮影を終えた感想

ーー今日は先に撮影をさせていただきましたが、いかがでしたか?(撮影:小山恭史)

岡尾真虎(以下、岡尾):ラフな状態で、「自分たちの世界観で自由にやっていいよ」っておっしゃってくれて、今まで行ききれなかったところに行けたみたいな。カットも見せていただいたんですけど、思うままにできているのが分かりました。

岩城星那(以下、岩城):いい意味で指定がなくて、「自由に自由に」って言っていただいて、やりやすかったよね?

山田晃大(以下、山田):うん。スピード感がすごかったですよね。

百田隼麻(以下、百田):速っ!って思いました。いい写真をたくさん撮っていただいて。ありがとうございます。

難波碧空(以下、難波):自分がカメラマンの職業に就いていたら、あんな感じで撮ってみたいなと思いましたね。「何でもOK、自由に」って言っていただけると気持ちがすごく楽になるので。やりやすかったのはもちろん、すごいかっこよく撮っていただいて最高でした。

中村竜大(以下、中村):スムーズで、自分がかっこよくなったみたいに勘違いしてしまうくらいで(笑)、楽しみながらやれました。

山田:僕の体感ではシャッターを切る速度がかなり速くて、いい意味で常に気が抜けないというか。楽しかったです。

岩城:気が抜けないし、気を抜きたくない! これでお願いします(笑)。

2024年は挑戦の年

ーー前作の1stアルバム『TRICKSTER』リリース以降としては、初めて出すシングルですね。

難波:1年前に2ndシングルをリリースして、約半年後にアルバム、その約半年後に今回の3rdシングルという感じで、シングルとしては1年ぶりなんです。アルバムは表と裏というテーマで、今まで見せてきたLIL LEAGUEが表だとしたら、アルバムを皮切りに裏の自分たちも伝えていこうということでした。そこから今に至るまで、自分たちの裏の追求をしてきました。自分自身がそこを理解できていないと意味がないと思うので。

ーー追求した結果、何か見えたものはありましたか?

難波:アーティストとして、表と裏の表現でさまようことはもちろんありました。今はそれぞれが、グループとしてのあり方が分かるようになってきた頃なので、このタイミングでの3rdシングルでまた新しい自分たちを届けられるかなとも思いますし、現状のLIL LEAGUEらしさを感じていただけたらなと思っています。

ーー今作で表現できたことは何ですか?

岩城:ファンクを基調として、自分たちの今出せるエネルギーを表現しました。リーダーの僕、岩城星那と中村竜大が今年20歳を迎えるので、メンバー全員が10代で過ごす最後の夏になります。ティーンエイジャーらしい10代の若々しさと、これから20代になる大人の色気を合わせたような楽曲になっているんじゃないかなと思います。いろんな角度から今年の夏を彩れるような楽曲です。

中村:10代最後だからこそやれること、やり残したことを考えて、この作品に挑戦できました。「Youth Spark」は今までやってこなかった楽曲なので、節目にチャレンジできたことが自分の中で大きくて、映像として形に残せるのも嬉しいことです。グループとしての一つのモットーとして、今年は挑戦の年として掲げている中で、今回は4曲とも、全分野で挑戦できている楽曲です。グループとしての今の方向性が詰まったシングルになっています。

ーーチャレンジできたのはどんなところですか?

中村:「Youth Spark」が特に難しくて、高音もそうですし、曲のノリ感だったり。この楽曲のジャンルは、ダンスの経験があっても歌は自分があまり触れてこなかったところだったので挑戦でした。苦戦しましたけど、それぞれが頑張って作り上げた楽曲になっています。

百田:僕自身もあまり触れてこなかった、聴いてこなかった曲調だったので無知に近い状態でした。デモ音源をいただいてから練習したり、レコーディングでもディレクターの方にアドバイスをいただいたりして、どう歌えば「Youth Spark」の色を出せるのかというのをすごく考えました。無知すぎてどうやったらいいのか正解が分からない状態だったので、自分がいいと思えた状態でレコーディングに挑むことができて、そういう部分では頑張れたんじゃないかなと思います。

ーーそういった時は、メンバー間で話し合ったりはするんですか?

百田:話し合う手もありましたよね。自己解決しちゃってました。みんな忙しいので(笑)。自分でやりたいというのもありました。

ーーなるほど。自分で乗り越えたいという感覚はすごく分かる気がします。

岩城:今のタイミングでリリースする意味とか、内容はみんなで話し合いましたね。前回のリリースがアルバムということもあって、それまでのLIL LEAGUEの集大成という作品を出した後の一発目のシングルなので、どう夏を彩りながら、進化したLIL LEAGUEを分かりやすく提示できるか。探り探りではあったんですけど、「Youth Spark」単体で捉えるのではなくて、今までリリースした楽曲からのつながりを考えるようにしました。「Youth Spark」をパフォーマンスする意味を持たせて世に出すことを意識して、話し合いを重ねていきました。

固定観念を壊して挑んだレコーディング

ーー歌い方で工夫した部分はありますか?

岡尾:70〜80年代に主流になったファンクミュージックを、現代でLIL LEAGUEとして表現する時でも、リズム感は変わらないので大事にしました。以前から自分の声色や発声方法を研究していたんですけど、今回は英語が多いので、海外の音の嵌め方やアクセントなども大事になってくるのと、今回の新しい歌い方として「のどを思いっきり締めて歌って」ってディレクションを受けた時があって。軽く歌うのでもなく、叫ぶのでもなく、それがめちゃくちゃ難しくて。元々のどやあごに力を入れたらだめだよって教えられていたので苦戦しましたけど、感覚として掴めたところがあって、よりクオリティを高められるように今も練習中です。高い音でも低い音でも、新しい発声方法を教えていただけたかなと思います。

ーー皆さんそのようにディレクションされたんですか?

岩城:真虎くん特に上手いよ。

岡尾:えっ、特に上手いんだ! ありがとう(笑)!

岩城:ラップは特にそうですよね。のどを締めたり、鋭くしたり。

中村:僕もEXPG生の頃から教えられていたこととして、ラップで声を作るなというのがあったので、ずっとラップは声を作らないものという概念がありました。真虎が言ったように、歌ではのどを開けるという考えを覆す意味で、自分の声の固定観念を壊して、言われたことをインプットさせて同じ量アウトプットさせなければならなかったので、難しかったですね。

ーーどんなことをインプットできましたか?

中村:ラップパートで息の使い方をディレクションしていただいて、語尾を吐き切るとか、逆に吐き切らずに溜めるところがあったり。俺こんなこと考えたことなかったな、ということがたくさんあって勉強になりましたし、これから自分が作る時にも活かせたらなと思います。

ーーレコーディングは制作陣がディレクションしてくれたんですか?

岡尾:「Youth Spark」のデモを歌ってくださっているJUNEさんと、T.Kuraさん、SHOKICHIさんにもやっていただきました。豪華な皆さんですよね。

百田:レコーディングも全部勉強になりました。

岩城:具体的には?

百田:一言一言が全部「Youth Spark」を歌う上で大事なことで。そういう声の出し方できるんだ! どうしてできるんだろう? とかとても感じたので、スキル面で自分がまだまだ未熟だと感じました。レコーディングしながらずっと勉強していたような感覚でした。

岩城:特に何が(笑)?

百田:アクセントの付け方とかですね。ここは強く言う方がいいと思っていたら弱めの方が良かったり、逆もあって。そこの塩梅が難しかったので勉強になりました。

ーー「Beat Loud」は先行配信されていましたね。

山田:Afrobeatsが基調となっていて、耳に残るメロディですよね。LIL LEAGUEの新たな一面をお見せできた楽曲だと思います。

難波:アルバム『TRICKSTER』が表と裏の自分たちを表現したとするならば、「Beat Loud」は裏がメインで、その中で光を見つけるというか。これが今の自分たちだというあり方をダークに表現している楽曲です。今の自分たちがこの曲を表現するとなった時に、どの意識で、どういうパフォーマンスをすれば誰かに届くのか考えた楽曲です。今までのLIL LEAGUEにない楽曲だったからこそ、配信させていただいた時には、低音が響く中で誰がどこを歌っているか分からないとか、そういう楽しみ方や考察をしてくださっていたみたいで。闇の中から光を見つける、もがいている様子、必死に抗っている様子を表現しているので苦戦した部分が大きくて、ダンスも難しくて練習を積み重ねているところです。

LIL LEAGUEの新たな一面

ーー現在はリリースイベントの真っ最中ということで、早めのスタートでしたね。

山田:2ヶ月前からなので、けっこう早かったですよね(笑)。

難波:先行配信された曲をパフォーマンスしたり、質問コーナーで皆さんとコミュニケーションを取ったり、各地回っている状況です。

山田:「Youth Spark」のリリイベに来たのに今出てる曲の情報だけでは皆さんもわくわくしないかなと思って、広島からちょっとずつ情報を1mmくらいで小出しにしています。チリツモで皆さんに知っていただいて、最後にリリースというイメージですね。

ーーファンであるLIL Friendsの皆さんは、どんな方が多いですか?

中村:服装も、特典会で話す内容もそうですけど、ユーモアに溢れているなと思います。元気でオープンな方もいらっしゃいますし、僕らも元気やアイディアをもらえるというか、お互いが支え合っているイメージがありますね。

ーーアイディアってどんなものですか?

岩城:LIL Friendsっていい意味で厳しいんですよ(笑)。推しだったら何してもキャーってなると思われがちじゃないですか? でも僕らの場合は、面白いことしなかったらいくら推しでも笑われないんです。

山田:厳しいですよね(笑)。

岩城:トークでも反応が悪いと「あ、俺ら面白いこと言えてないな」って分かりやすく、一番自分たちの現状を教えてくれる存在でもあります。でもそれはパフォーマンスでも同じで、自分たちのコンディションとか完成度次第で、本当にお客さんの反応が変わるので。

山田:その場でね。

中村:体感型だね(笑)。

岩城:厳しい人たちがたくさんいるからこそ、それを見てじゃあここをもっとこうしようという改善やアイディアを出せるのが逆にいいのかなと思いますね。リリイベ終わりの反省会で変えることもよくありますし。LIL Friendsの皆さんがそういう反応をしてくれるからこそ、改善の余地はいくらでもあるし見つけやすいので、リリイベでは特に、一緒にやっている感を感じることが多いです。

ーーサッカーのサポーターのような感じをイメージしました。

一同:たしかに!

中村:それが一番近いかもしれないです。SNSとかYouTubeでもバンバン意見が出るんですよ。

山田:レポとかもよくみんな書いていらっしゃるじゃないですか? よかったところ、悪かったところも共有していたりとか。その声がなかったら、一生形が変わらないままになってしまうので。ニーズに合わせてというか、皆さんのほしいものを僕たちも出していきたいので、毎回変えています。

岡尾:ノリのよさもありますよね。リリースイベントだとモールの中だったりとか、普段大きな声を出さない場所だったりもしますけど、リハーサルの時点から、楽曲の掛け声を積極的にやってくれるんですよね。LIL LEAGUEが浸透させようとしていたフレーズの盛り上げも積極的にやってくれたりとか。僕たちに与えてくださることも多いので、厳しい中にも愛を感じて、すごく練習してくださっているんだなと感じられますね。

ーー素敵な関係性ですね! LIL LEAGUEの今後についてもお聞かせいただけますか?

岡尾:「Youth Spark」の次はこれがいいんじゃないかというのは、メンバー内で話し合って溜まっているものがあります。先日、SHOKICHIさんやスタッフさんも交えてみんなで会議をさせていただいたんですけど、『TRICKSTER』での表と裏のLIL LEAGUEを経て、「Youth Spark」ではどんな僕たちでも輝けるというのを皆さんに提示したいです。中でも一番輝けるものは何だろうと模索中なんですけど、これが必要なんじゃないかという案が自分たちの中でも3つくらい出たので、スタッフさんに提示させていただきました。

ーーではその内容は、今はまだ聞かないことにします。

岡尾:ありがとうございます。どういう風に形になっていくかは分からないですけど、制作に一緒に入って、歌詞やトラックを作り上げたり、どんなLIL LEAGUEでも輝けるというものを、次も皆さんに提示していきたいと考えています。

ーーEXILE TRIBEの一員としては、今後のLIL LEAGUEはどうなっていくでしょうか?

岩城:EXILE TRIBEという、ひとつの生きざまのようなものに自分たちも入らせていただいているので、その分先輩方はすごく大きな存在です。本当にたくさんの結果を残していらっしゃいますし、もちろん結果だけではないですけど、それと同じくらいのファンの皆さんの温かさやつながりを、先輩方を見ていると感じます。その背中を追いかけつつも、リスペクトを込めて超えることを目標にしていけたらなと思います。

百田:今回の「Youth Spark」もこれまでのLIL LEAGUEとは一味違った楽曲でもあるので、これから新しい顔をどんどん出していきたいです。曲調が被っている楽曲がこれまでにもあまりないので、「Youth Spark」もすごく映えますし、ファンの皆さんにもっともっと楽しんでいただけるものを作っていきたいと思っています。どうかLIL LEAGUEにご期待あれという感じです!

撮影:小山恭史、インタビュー・文:長谷川チエ

▼’Youth Spark’ Streaming & Download
https://lilleague.lnk.to/YouthSpark

▼LIL LEAGUE 公式サイト
https://lilleague.jp/


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ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!