9月25日(金)にアルバム『FRIDAY』をリリースしたI Don’t Like Mondays.がインタビューに登場。ゲストアーティストの印象や、セルフカバー楽曲についてお話を伺いました。
「これからの力になる作品」
──3年ぶりのフルアルバムリリースとなりますが、体感としてはいかがですか?
CHOJI:3年と言われると長い気がしますね。でもやっていることは毎年変わっていないんですよね。
KENJI:曲は一生作り続けてますね(笑)。今回は7組のゲストの方々に参加していただきました。プロデューサーの方々をしっかり入れて、一緒に作っていく作業は初めてなので、僕ら4人からは出てこないアイディアをもらえて、それを僕らがどう噛み砕いていくかを表現することができた、いいアルバムになったんじゃないかなと思います。
──具体的にはどんなアイディアがありましたか?
KENJI:プロデューサーでありアーティストでもある方々も多いので、そういう視点での発想を持っていて、聴いてきた曲のジャンルもストックも僕らとは全然違うので面白かったです。今回プロデュースしてもらった3組はそれぞれキャラクターも違って面白かったですね。

YU:10周年を迎えた前作のEP『FOCUS』は、憧れとかやりたかったけどできなかったことを詰め込んで、自分たちの中にあるものを吐き出した作品でした。そこで出し切った感じがしていたんです。それ以降は自分たちを再構築する形で、自分たちが表現したいものだけじゃなくて、僕らにしかできないものや僕らが持つアイデンティティを、客観的に外から見た目線も取り入れたいというのが漠然とある中で曲を作り続けていました。次のアルバムをそろそろ作ろうかという時に、一番初めにこのバンドで表現しようと思ったことを、改めて今の僕らがやるとどうなるか?ということで、『TOKYO』という初めてのアルバムを振り返ってみたんです。当時は何も考えずに作っていたんですけど、今思うと“パーティー感”とか、みんなが騒いだり遊んだりする雰囲気とか、タイトルもそうですし。そこをアップデートした『TOKYO』みたいなものを作りたいと思いました。
SHUKI:前作までは自分たちの中の声に従って作るというやり方をやりきったので、逆に自分たちにしかできないことを探すとなると、その強みを自分の中ではなくて、外から聞いてそれを伸ばしていくやり方もやってみようということで。その最たるもの、客観的な意見は多ければ多いほど正しい視点が見つかるので、プロデューサーの方々に僕らを自由に解釈してもらって作品にすることによって、僕ら自身もこういう風に見られていたんだとか、僕らの使い方を発見できて、これからの力になる作品になりました。

──では1曲目の「Bubble Gum feat. claquepot」から、コラボアーティストの方々とのお話を聞かせてください。claquepotさんとは対バンをされたり、交流もたくさんありますよね?
YU:そうなんです。僕がやっていたラジオにもゲストで来てくれましたね。元々彼が個人的に好きな曲が僕らも好きだったりして趣味趣向が近いので、制作も構えずにできました。もう1人メンバーがいるくらいのノリで、4人だけで制作する時と同じやり方。そこにプラス1というか、本当にノンストレスでした。
──そういうところの柔軟性もある方ですよね。
YU:そうなんですよ。人ができているので(笑)。ちゃんとしてる。
KENJI:作曲スキルも高いので、面白いアイディアもどんどん出してくれるし「こういう感じがいいですね」と言うと「僕もそう思ってました」とか(笑)、シンパシーが合うのでやりやすかったです。

SHUKI:楽しかった。今回いろんな方を迎えようという話になった時に、一緒にやりたいねっていう話にすぐになりました。
CHOJI:最初に1日がっつりセッションをして作ったんですけど、大サビの譜割りでポリリズムっぽく変わったところで途切れるすごくいいアイディアをくれて、絶対これはいいなと思いましたね。セッションだったからこそ生まれたものなので楽しかったです。

YU:うん、本当にその場で「こういうのどうかな?」「それいいね!」って。みんなで粘土を作るみたいな。
KENJI:粘土で作品を作り上げていくみたいなね。僕ららしい曲ができるだろうなと元から思っていたし、その上で新しいエッセンスも入れてくれました。
──続いてはリード曲「1989 feat. GAN (岩田剛典) [Prod. by GeG]」ですが、こちらもアイドラさんからのお声がけですか?
YU:そうですね。今回のアルバムではいろんな方を迎え入れようとなった時に、頭に浮かびました。いつかは一緒にやりたいなと思ってはいたんですけど、彼(GANさん)がソロ活動を何年かやっているのを見ててライブにも何回か行かせてもらって、初めは「GANが歌うんだ?」って感じだったのが、アルバムを出したりツアーを回っているのもずっと見てて、いちアーティストとして今一緒にやりたいなと思いました。
──GANさんもソロ活動を始める当初はとても大変だったと思いますが、その決断があったからこそ実現したコラボですよね。
YU:そうなんですよね。これまではパフォーマーとして活動していたので、彼のソロ活動がなかったら、具体的にどうするってならなかったかもしれないですけど。楽曲提供とかなのかなとか。でもせっかくだったら一緒に歌ったりしたいなと思っていたので、今がすごくいいタイミングだなと思って声をかけたら二つ返事で「一緒にやりたい!」って言ってくれて。グループにいてソロをやるって難しいじゃないですか。グループを引きずってしまうのが普通だと思うんですけど、それを感じさせないですよね。GANという1人のアーティストとしてのカラーを、この楽曲でも出せたらいいなと思いました。曲スタートというよりは、せっかく幼なじみだから、僕らじゃないと歌えないストーリーを曲にしようと決まって、それが映えるトラックをどうしようかとなった時に、メンバーとプロデューサーを迎えたいよねと話し合って、GeGさんにお願いしました。そしたらGeGさんも1989年生まれだったということで、ぴったりのタイトルになりましたね。
──そもそも3歳からの幼なじみが同じ業界にいて、ずっと繋がれていること自体が奇跡ですよね。
KENJI:たしかに自分の周りでもこの歳で音楽やっている人はいないですね。
YU:しかも僕らが特殊なのは、小さい時からダンススクールで一緒だったとかならまだ分かるけど、一番程遠いところにいたので。勉強ばかりで音楽を聴くのも禁止されてたから、小学校時代は音楽を聴く概念がなかった。中学くらいでやっと聴き始めて、彼はダンスを始めて。でもその間は連絡も取ってなくて大学で再会して。それが2番の《日吉の銀杏並木 あの日以来の再会》という歌詞にも出てくるんですけど、小学校を受験して、彼は東京に行って、僕は地元の名古屋の学校に行ったので別れた。そして後から僕も同じ大学に行ったので、キャンパスで再会という。そのストーリーを作品として残せたのは嬉しいですね。音楽してるなという感じです。
SHUKI:幼なじみというリアルなストーリーを楽曲で表現できたのが良かったですよね。
──《始まりなら 89 052》はどういう意味ですか?
YU:1989年生まれなのと、052は名古屋の市外局番です。歌詞は僕の家に集まって書きました。サビの原形を作って、お互いのストーリーをラップみたいにしながら時系列にしていくのがいいんじゃないかということで「集まる時までにリリックになりそうな思い出とかネタをお互い持ち寄ろうぜー」って。いざ集まったらすごくたくさんあったんです。その中でどれを選ぼうかという作業で、一行できたら歌って「それいいね!」「それはさすがにいなたい」とか言い合って(笑)、とても楽しかったです。スケジュールも何日か確保していたんですけど、意外と1日でかなり進んで、対面で会ったのは1回です。あとはリモートで何回か話して進めました。
CHOJI:クールな印象があるんですけど、歌の最後でだんだん熱くなっていくところとか、よりいい曲になってエモいなと思いますね。
「自分以外の人が解釈してくれたアイドラを歌う」
──続いて「GENIUS feat. ZEN-LA-ROCK [Prod. by NAOTO (ORANGE RANGE)]」ですが、CHOJIさんとNAOTOさんは元々交流があったんですね。
CHOJI:そうですね、共通の友達が紹介してくれて何回か飲むようになって「一緒にやれたらいいですね」と話していました。フェスでたまにお会いすることもあったんですけど、ORANGE RANGEは昼っぽくて僕らは夜っぽいイメージがあったので、一緒にやるきっかけがなかったんです。でも去年のツアー中に、コラボアーティストの候補を挙げていた中で「NAOTOさんに声かけてみようよ」という話になったので「来年こういうコラボの企画をやるんですけど」と声をかけてみたら「ぜひやろう!」と言ってくださって。
──「声かけてみようよ」というのはメンバーさん同士での会話で?
SHUKI:はい、みんなで。客観視したアイドラがどんな風なのか、知りたかったのもあって。
CHOJI:僕ら発信で作ったものをNAOTOさんがアレンジするのもトライしてみたくて、2曲作って実際にYUの歌で録ったりもして、そのうちの1曲を時間のない中で作ってくれて。(沖縄から)東京に来ていた時にスタジオに何回か遊びに来てくれて、サビまで作ってもらって最後に僕らがアレンジしました。フックのリフのキメも、そこに作るのかとか最初は次元が違いすぎて、曲のスピード感悪くならないかなと思ったりもしたんですけど、結果的に全然違和感もなくて。おそらくライブでもすごく盛り上がる曲になるんじゃないかなと思います。かっこいいことと受けることは違う気もしていて、どちらかに寄せることはできると思うんですけど。NAOTOさんが「ダサいかもしれないけどこういうのどう?」と僕らに委ねて投げてくれたので、乗っかるところは乗っかって、勢いのある曲になりました。
──ZEN-LA-ROCKさんとはいかがでしたか?
CHOJI:YUの歌を録音した後での参加だったので、すでに尺が決まった中で、この歌詞にどう参加したら面白くなるかをすごく考えてくださったと思います。ZEN-LA-ROCKさんのレコーディングにも立ち会わせてもらったんですけど、頭の中で作って来てくれて、ダブルで録ったりリバーブをかけたり、いろいろなことを目の当たりにして。楽曲に魂を入れていく細かいこだわりに共感して、ファンになりました。
──続いて「ODORE feat. SHO-SENSEI!! [Prod. by ☆Taku Takahashi (m-flo)」ですが、☆Taku TakahashiさんとはプロデューサーのEIGOさんとの繋がりがあったそうですね。
YU:そうなんです。一緒にやったことはなかったんですけど、知ってくださっていて、僕らもm-floのライブを観に行かせていただいたりしていました。すごく優しい方で、せっかく参加するならアイドラにとって意味のある、今後にも繋がる曲をやりたいと言ってくださって。今までの僕らの曲もそうですし、深いところまで僕らのことを知った上で提案してくれました。僕らの中ではトライの1曲になったと思います。
KENJI:今聴いている曲とか、こういうのやりたいという曲を1人5曲ずつくらい出して、ルーツも聞いてくれたり「今バンドとしてどういうモードなの?」ということも吸い上げてくれました。アルバムの中でもこの曲は☆Takuさん側からデモをいただいたすごく面白い曲で、次にアイドラがこういうことをやったら面白い、新しい間口が広がるよねということで制作してくださいました。「好きなように変えちゃっていいから」と言ってくださって、やってみたけど、後でどう演奏するかというくらいで「そんなに変えなくていいんじゃない?」ということになって。デモに歌詞も一緒に入ってていい感じだったんです。
YU:僕以外の方が作詞をした曲が今まで1曲もなくて、初めてなんです。何年か前だったら「別の人が作詞した曲をアルバムに入れるの?」って思ってたかもしれないですけどね。10年かけて僕らがやりたかったことをやりきって、今は逆にそういうこだわりすら超越して、自分以外の人が解釈してくれたアイドラを歌ったら面白いんじゃないかとか、自分なりの歌でどう表現できるだろうかという意味でのトライでした。挑戦的な曲になりましたね。
──他の方が書いた歌詞を歌ってみてどうでしたか?
YU:今までだったら歌詞を書きながら、歌いづらいところは変えたり、手グセ、歌いグセとか、使いがちな言い回しとか。これだけ書いているとどうしても出てしまいますけど、それをいい意味で壊してくれた楽しさがありましたね。フィーチャリングのSHO-SENSEI!!は、少し前に僕がSNSを通じて発見して、勝手に注目させてもらっていたんです。J-POPのバイブスがあるのにやっていることはHIPHOPで、誰にも似てなくて独創的だなと思って。今回フィーチャリングを誰にしようかという時にダメ元でお願いしたら「やりたいです」と言ってくださって。参加してもらったら、やっぱり面白くなったなと思いました。自分たちだけでは絶対にこうはならなかったので。アーティスト像だけ見るとぶっ飛んでるんですけど、とても知的で、ロジカルでクレバーな方でした。
KENJI:本人はまったくぶっ飛んでるつもりはないみたいで「え、ぶっ飛んでますか?俺」みたいな感じでした(笑)。そのギャップにもびっくりしましたね。
「作った時よりも表現の幅が増えた」
──アルバムの後半にはセルフカバーが並んでいますが、なぜこのタイミングで入れることになったのですか?
SHUKI:どの曲も自分たちが演奏しても良いと思ったものを、そもそも楽曲提供させていただいているので、せっかくだから自分たちでもカバーしたいなと思って今回入れさせていただくことにしました。
KENJI:「LOVE TRIGGER」(Snow Manへの提供曲)が一番大変だったんじゃない?歌い分けがないから、単純にブレスの位置がきついだろうなと思った。『TOXIC ASIA TOUR -2025』でやったんですけど、よく歌えたなと思いましたね。
CHOJI:うん、たしかにね。
KENJI:「Just Like That」は北山(宏光)くんからもアイドラっぽい感じ全開でというオファーだったので、僕らとしてもやっていけるようなかっこいい曲にしようということで作った曲だったので、YUの声にも元々マッチしやすいですよね。
YU:そもそもこのカバー3曲は、自分でリリースしてもいいくらいの曲だったので歌いやすいですね。
──いつかはセルフカバーしようということで作っていたんですか?
KENJI:そうですね。提供しなくても作りたい曲という感じです。提供する時も要望が細かくなければ、できるだけ思いは入れたいですよね。
──「DON’T WANNA DIE」(北山宏光さんへの提供曲 第1弾)は、ライブでもやったことはなかったでしたっけ?
SHUKI:ないんですよね、初めてのカバーです。
KENJI:かなり時を経てますね。
YU:この曲のレコーディングも楽しかったですね。7年前の曲なので、作った時よりも表現の幅が増えて歳月を感じました。
──そんな盛りだくさんな今作に『FRIDAY』と名付けたのはなぜですか?
YU:タイトルはどうしようかという話し合いの中で、バンド名にちなんでいますし、ファンクラブにも「FRIDAY LOVERs」という名前が入っていますし、曜日は僕らにとって重要なワードです。自分たちのコアとなるコンセプトに、金曜日の夜「FRIDAY NIGHT」みたいな感覚もやっぱりあるので、その開放感とか弾ける感じ、パーティー感みたいなものをアルバムで表現しようということで。コンセプト作りの中で、架空のクラブを作ってゲストの方も呼んだりして、みんなでパーティーをするとしたらどんなものになるかなというのが着想でした。
──最後に、今作を引っ提げたツアーも控えていますが、アジアでの活動など今後のビジョンはあるのでしょうか?
KENJI:今回のツアーではひとまず日本公演ですけど、もちろんアジアにもこのパッケージを持って行けたら嬉しいなと思っていて、今模索して動いているところです。
CHOJI:近いうちにアジア各国でもライブができたらいいなと思っていますし、どこでやろうかという話し合いもしています。
SHUKI:僕らっぽさ全開でいこうと思って作ったこのアルバムも良いものになったので、それに伴うツアーも、僕らの良さが最大限出せたらいいなと思っています。今後の情報も楽しみに待っていてください。
インタビュー:長谷川チエ
リリース情報

| I Don’t Like Mondays. 6th Album『FRIDAY』 2026年9月25日 (金)リリース ▼ご購入はこちら https://shop.mu-mo.net/avx/sv/list1?jsiteid=mumo&artist_id=IDLMX ▼Streaming & Download https://idlms.lnk.to/friday ▼I Don’t Like Mondays.公式サイト https://idlms.com |






