『PSYCHIC FEVER ASIA TOUR 2024 “HEAT”』大阪公演ライブレポート

PSYCHIC FEVERのオフィシャルライブレポートが到着! Culture Cruiseでも掲載します。

『PSYCHIC FEVER ASIA TOUR 2024 “HEAT”』大阪公演ライブレポート

PSYCHIC FEVERによるアジアツアー『PSYCHIC FEVER ASIA TOUR 2024 “HEAT”』が6月28日、Zepp
Osaka Baysideにて開催。5月の宮城公演を皮切りに、いよいよ大阪公演を迎えた。

2022年以降のアジア圏での音楽活動、そしてその成果から繋がった世界的なバイラルヒット―—これを契機として国内外での知名度を飛躍的に上昇させつつあるPSYCHIC FEVERは、このツアーを通して桁違いの“熱”を日本に持ち帰ってきてくれた。

熱帯を思わせる鳥の鳴き声や低く深い楽器音、PSYCHIC FEVERの名を呼ぶ歓声。それらが混じり合って響くSEからライブが始まる。音が止んで照明が7人の立ち姿を映し出すと、彼らを待ちわびていたファンの歓声が渦を巻いた。

やがて静まったステージから小波津志、WEESA、渡邉廉のアカペラが響き渡る。ツアーのキックオフソング「THE HEAT」だ。優しい旋律で歌われる〈Let me see your hands〉のリリックそのままに客席から挙がる手が、フロアに一体感を生んでいく。

続いて今年発売のEPから「Love Fire」「BEE-PO」と、2つのリード曲を立て続けに披露した。

「最後まで熱い時間にしていきましょう!」という小波津志のMCから、「Up andDown」「HABANERO」と熱いアッパーチューンが続き、フロアの熱気が一度目の最高潮を迎えた。

そこから一旦クールダウンを促すかのように届けられたのは渡邉廉、小波津、WEESAによる「Rocket(Take You Higher)」。繊細で滑らかな歌声を聴かせた後、ヒップホップビートでのダンスパフォーマンスを挟んで「Hotline」、そして「Pinky Swear」へ。観客と笑顔で向き合う時間が続いた。

続くWEESAと小波津によるMCパートでは、WEESAが「ここ一年間で吸収したことを皆さんに見せられて本当に嬉しく思います。今日を最高の思い出にして下さい」、小波津が「今回は“IGNITE OUR DREAM”というテーマで、僕達の夢の熱量や皆さんに対する熱い想いを表現する内容になっています。最後まで悔いなくエネルギーを使い切っていただければ」とコメント。

そのまま2人のボーカルによるR&Bナンバー「アシンメトリー」、そしてリリースされたばかりのJIMMY&WEESAの新曲「Perfect feat. JIMMY & WEESA」が披露された。

そして、ここから会場の熱気がさらに上昇。剣、中西椋雅、JIMMY、半田龍臣のMC陣がスキル全開のラ
ップで魅せる「Psyfe Cypher」から、新たにループステーションを導入した渡邉によるビートボックスのソロステージ。

続いて中西=DJ RYOGAによるDJタイムに突入。そのまま中西のDJをバックに「Tokyo Spiral」「Highlights」「SPICE feat. F.HERO & BEAR KNUCKLE」が続けて披露され、クラブイベントさながらの熱狂空間が作り出された。

JP THE WAVYもサプライズ出演

そこから舞台は暗転。すると、今年さまざまな国で鳴り響いたあの曲をサンプリングしたSEが流れる。やがてイントロと共に7人がステージに舞い戻り、半田が声を上げた。

「Please Welcome, JP THE WAVY!」と名前が呼ばれた瞬間、割れんばかりの歓声が響き、 JP THE WAVYが登場する。

8人で披露された「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」と「Hotline(Remix)」は、いずれもフックで凄まじいほどの合唱が起きていた。

続いて「皆さん、よかったら一緒に歌いましょう!」とアカペラでの合唱から始まった「Temperature」。また、華やかでキャッチーな一曲「DOKONI」では、メンバー達が観客に振付をレクチャーする場面も。

さらに、1stアルバム収録のほろ苦いラブソング「Bitter Sweet」から、「IGNITION」ではEXPG高等学院の生徒達と共演。フロアをさらに沸騰させた後、観客へのプレゼントタイムも兼ねての「Choose One」では笑顔溢れる空間を作り出した。

終盤のMCパートでは、中西が「今回、OP以外は全てJIMMYと一緒に(構成・演出等を)作りました。この一年間、色んな国でパフォーマンスをして『どうしたら自分達の思いが伝わるんだろう』と何度も反省会をして……そうして吸収したものを詰め込んでいます。そのオリジナリティが、僕たちの強み」とツアーにかけた思いを語り、最後に小波津が「日常の中で何かあった時、僕たちの曲を聴いてほしい。僕達のエンターテインメントが、少しでも皆さんの力になっていたらいいなと思います。あと一曲ですが色んな感情を全てさらけ出して、一緒に最高の時間を作りましょう!」と自らの思いを伝えた。

本編の締めくくりは「BAKU BAKU」。疾走するサウンドの中、爽やかなパフォーマンスで会場の空気を一つにしていた。

その後のアンコールは、まさに完全燃焼。面目躍如のスキルフルなダンスショーケースから和笛の音色が印象的な新曲「TALK TO ME NICE」、ラストナンバーはタイの17歳ラッパー・SPRITEとのコラボレーション楽曲「FIRE feat. SPRITE」。最後の最後まで一切の隙無く、全身全霊のステージを見せてくれた。

PSYCHIC FEVERは7月12日から3日間、フランス・パリで開催の『Japan Expo Paris 2024』への初出演
する他、8月にはLDH所属の8グループによる合同イベント『BATTLE OF TOKYO 〜Jr.EXILE vs NEO
EXILE』への出演も控えている。

国外での活動を通してさらに奥深く、バラエティに富んだ音楽性を取り込み、新たな“熱”を巻き起こすPSYCHIC FEVERに期待したい。


▼PSYCHIC FEVER 関連記事

ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!