2024年11月6日に初の日本武道館公演『BBZ EVOLUTION』を開催、12月4日に9thシングル「SAY IT」をリリースするBALLISTIK BOYZを取材しました。
今回は、いつものように2組に分かれて行うインタビューではなく、初となる全員同時のインタビュー。前編・後編にわたってお届けします。
Chaki Zuluさんが描いた理想の形
ーー前回は5周年のタイミングでしたが、今回も武道館ライブを控えた貴重な機会にインタビューできて光栄です。
松井利樹(以下、松井):いつも記事読んでます! 愛のある書き方をしてくださるので自己肯定感が上がるんですよ。
日髙竜太(以下、日髙):うん、分かる。
砂田将宏(以下、砂田):すごくいいこと書いてくれますよね。いつもありがとうございます。
ーーこちらこそいつもありがとうございます! さっそくシングルのお話に入りたいのですが、「SAY IT」はセッションで作られたそうですね。セッションで制作することは今までありましたか?
深堀未来(以下、深堀):しっかり一緒にやるのは初めてでした。
松井:Chaki Zuluさんを筆頭に作っていただきました。今回一緒に制作させてもらう初日に、僕たちのことを陰ながら見てくださっていたということを伝えてくださいました。Chakiさんの中でBALLISTIK BOYZの理想の形が見えていたようで、僕たちも元々やりたい楽曲のイメージはあったのですが、今の僕たちに合う楽曲の方向性を考えていてくださったことが嬉しかったので、ベースはとにかくお任せという形でした。今回はセッションで自分たちもアイディアを出しながら、いいとこ取りして作っていったという流れです。
ーーChakiさんの理想の形ってどのようなものだったのでしょうか。
松井:この音楽に表れていると思います。今までの僕たちの音楽もいろんなジャンルをやってきて、軸はブレずに変わらない、統一感はあったと思いますけど、今回は僕たちとしても新鮮というか、こういう曲調も合うんだなというのはやっていく中で気づかされました。
ーーそして未来さん、力也さん、将宏さんのNY留学時代に一緒だった藤田織也さんも制作に入ってくれたということで。
砂田:そうなんですよ! エモいですよね。Chakiさんともいつも曲を作ったりもしているみたいで、今回ぜひということでした。一緒にできて嬉しかったです。
ーー織也さんもセッションに参加されたんですか?
奥田力也(以下、奥田):はい。スタジオでビートを流して、トップラインを作っていくんですけど、基本は織也がやってくれて、自分たちもトライしてみたりしました。
ーークレジットにはメンバー3名のお名前は含まれていないんですね。(作詞:Kenya Fujita 作曲:T.Kura, Chaki Zulu, Kenya Fujita)
奥田:今回はT.Kuraさんも含めてお三方にテーマやビート作りも一旦お任せしました。ただ自分たちも制作に参加したいという思いもありましたし、過程を見たいという気持ちもあったので、セッションには僕らも入らせていただきました。
深堀:(藤田さんが)やっぱり相変わらず歌上手いなと思いました。すごい才能の持ち主ですし、こういった形で一緒に仕事ができたことがすごく嬉しかったです。
奥田:こうして仕事で音楽を一緒に作ったりするのは、BALLISTIK BOYZになってからは初めてで、改めて音楽を通して一緒になれたのも久しぶりでした。今後もさらに、いいつながりができるんじゃないかなと思いました。
砂田:特に僕と力也は、NYに住んでいた頃、ホームステイ先がご近所さんでした。織也と僕が同じ最寄駅で、毎晩一緒に帰って、織也を家まで送り届けてから僕は自分の家に帰るという、本当に弟みたいな存在だったので。大人になっていてびっくりしましたし、そんな織也からディレクションされるっていう。
松井:それはやばいね。
砂田:「将宏くん、もうちょっとこういう感じで歌ってみてください」みたいなやりとりがすごく新鮮で嬉しかったのと、やっぱり歌上手いなって。デモを聴きながら思いました。
ーー織也さんがデモを歌われていたんですね。全員のディレクションもしてくれたんでしょうか?
日髙:そうです。僕も3人がNYに行っている時から織也のことは知っていましたし、日本に帰ってきてからも、会うといつも音楽の話とかしていたので、すごく新鮮な感じがしました。彼から勉強することもたくさんありましたし、いい意味でこだわりを持ってディレクションしてくれたので、ありがたかったです。例えば「竜太くんだったらこういけると思うんですけど、こう出してほしいです」とか、細かく教えてくれたので良かったですね。作った本人だから、曲の良さやメロディラインのことも分かっているし、それに合わせながらも、実際に音源を聴いたら、それぞれの歌い方の良さも残してくれているなと感じました。
加納嘉将(以下、加納):今までの自分たちがやってきた曲にはないエッセンスだったりとか、表現が散りばめられていますし、より多くの方にいいねと言ってもらえそうな楽曲だなと思っていて。最近はHIPHOPの攻めた楽曲が多かったのですが、今作は年代関係なく幅広い方に聴いていただけそうで、いい曲だなと思います。
海沼流星(以下、海沼):久々にこういう明るい楽曲をやるということが、自分的には新鮮でした。曲もすごくいいですし、武道館前のこのタイミングで、明るい楽曲をファンの方に聴いていただけるのは、個人的には愛だなと思いました。
砂田:幅広いリスナーにこの楽曲が届いて、いろんな方に好かれる曲になってほしいという思いがあります。今までの僕らとはちょっと違う新しさもありますが、レコーディングやMV撮影、パフォーマンスを通して、意外とBALLISTIK BOYZっぽいなというのも感じています。みんなで歌、ダンス、ラップを楽しみながら、仲の良さも伝わる音楽なので、作品とのいい出会いだなという感じがしました。
武道館は今までと違うライブにしたい
ーー続いて「7」について伺います。一人ずつ歌っていく構成のアイディアは、メンバーの発案ですか?
深堀:松井くんです。
松井:はい、そうです。
日髙:『PASS THE MIC』?
松井:伏線回収(笑)? 一人ひとりが1曲の中でフィーチャーされるような曲があってもいいなと思っていたのと、一番は武道館をイメージした時に、最初に出てきたのがそういう演出でした。今までのツアーとはまた違うライブにしたかったですし、このグループなら違う見せ方ができるなと考えた時に、こういう曲がいいんじゃないかと思って。
奥田:それぞれにいろんな想いがあって、運命で集まった7人だからこそ見せられるものがあると思ったので、このスタイルでの制作が始まりました。
ーーなかなかこういう歌割りもないと思うので、ぜひ順番にご自身のパートのところを…
深堀:歌います?
ーーいいですか?
加納:ここで(笑)?
ーーリスナーが聴く時のヒントとなるような、リリックの解説や聴いた時の印象など、コメントをマイクリレーしていただきたいです。
日髙:推しポイントとかね、ありますあります!
海沼:じゃあ歌う順で。
続きは後編へ。
美術提供:朝倉健太
撮影:小山恭史
インタビュー・文:長谷川チエ
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