LIL LEAGUEが1年半ぶり、グループ2度目となるホールツアー『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 “LIaL PARTY”』を完走した。
公演は全国6ヵ所で行われ、1月30日のツアーファイナルの舞台は東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)。
メドレーを含めた全22曲を通して、LIL Friends(ファンの呼称)と一体感のあるステージを繰り広げた。
『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 “LIaL PARTY”』
客電が落ちると、スクリーンに表示された「あなた自身の目で真実を見つけ出して」という文言がこれから始まる『LIaL PARTY』へ観客を誘う。
オープニング映像を経てステージに登場した6人は、1月8日にリリースされた最新シングルの表題曲「刺激最優先」でライブをスタートさせた。
ファンク調の「Youth Spark」でLIL Friendsの心をさらに高鳴らせた後、アウトロでメンバーは一言ずつ今日の意気込みを述べ、1人、また1人とステージを去っていく。
最終的に山田晃大のみがステージに残り、そこから始まったのは自己紹介ソング「48 BARS RELAY」だ。岡尾真虎、百田隼麻、難波碧空、中村竜大、岩城星那の順で次々とステージに登場し、それぞれスキルフルなラップで個性を見せつけると、最後にステージに集結した6人は「もっと本気見せてくれ、東京!」と煽りながら自分たちも大きくジャンプ。
盛り上がりを保ったまま迎えた「Hunter」では、ライブグッズのLIaL PARTYフラッグが客席で左右に揺れていた。
ここまでもフルスロットルな6人だったが、その勢いが落ちる様子は一切感じられない。
「Beat Loud」でも迫力のあるダンスを繰り広げる中、難波が〈Wait〉と歌ったところで突然曲が鳴り止み、続きをしばらくアカペラで歌い上げた後に百田のパートから曲が再開。
動と静のメリハリをつけたステージを見せてくれた。中毒性のあるメロディの「Lollipop」では、ビビットな照明が妖しげな世界観を演出。6人は息の合ったダンスで観客を魅了していく。
本ツアーのタイトルに含まれる「LIaL」は、“LIL”と“Real”を掛け合わせた造語。“Real”をキーワードに、「等身大のLIL LEAGUEを音楽で表現する」というのがライブのコンセプトとなっている。
続いて、山田が「自分の信じるものを思い描きながら聴いてほしいと思います!」と紹介して届けたのは「HEAVY GAMER」。楽しいことばかりじゃない、困難もある人生をゲームに喩えたエールソングを真っ直ぐな歌声を響かせた。
暗転したステージを紗幕が覆い、そこに表示されたのは「夢は恐怖に打ち勝った先にある」という文言。
続けて「出会い」「別れ」の文字が浮かび上がり、ピアノの音色に乗せて、大切な人へ贈るようなメッセージが中村によって読み上げられる。
ステージがゆっくりと明るくなると、紗幕の後ろにはメンバーの姿が。紗幕に歌詞を投影し、6人はピアノ伴奏のみにアレンジされた「15分」「YADA」をしっとりと歌い上げた。
続いて紗幕に星空が映し出されると、中村と岩城にスポットライトが当たり、2人が届けたのは鈴木鈴木が書き下ろしたバラード「1番星」。
輝く星に囲まれながらステージ中央に歩み寄り、向かい合って美しいハーモニーを響かせた後、暗転したステージには「いつでも君を想っている」という文言が映し出された。
明るくなったステージに1人立った岡尾は、両手を挙げて声援を煽ると、「48,000人から勝ち上がってきた」「3年後ドーム」といった決意表明のようなラップを披露。
ライブもここから後半戦。5人も合流し、「飛龍-FeiLong-」「Monster」といった力強いパフォーマンスで再びギアを引き上げていく。
さらに盛り上がっていきたいことを伝えた6人は、アカペラで「HYPE UP」を歌いながら合いの手をレクチャー。参加型のライブ『LIaL PARTY』は、客席の誰1人置いていかず、ここにいる全員を楽しませることに余念がない。
再び簡単なレクチャーを経てなだれ込んだ「ビビデバビデブー」では、途中に「ビビデバビデブーチャレンジ」と題したコール&レスポンスが繰り広げられた。
LIL Friendsの全力の掛け声は、百田いわく「120点!」。そこから「タングステン」「アイドンケア」のメドレーへと繋げると、「Coloring Book」のサビでは大きなシンガロングが沸き起こった。
MCで岩城は、「自分たちが感じた嫌な気持ちや、不満や不安を皆さんに伝えられる場が欲しいと思ってこの場を作らせていただきました」と、本ツアーの開催に至った経緯を明かした。デビュー前後から今までを振り返ると、待っていたのは想像していたより辛い日々だったという。
山田も「自分を信じられなくなったことがありました」と打ち明け、そんな時に支えられたのはLIL Friendsの存在だったと話した。「どれだけ辛くても、悲しくても、きっと周りには支えてくれる人、頼れる人がいる」と寄り添いながら、「これから先、生きていく中で辛いこと、苦しいこと、信じられなくなること、不安になること、たくさんあると思います。けど、どうか僕たちの音楽とパフォーマンスが、皆さんの人生に一瞬でも届くことを信じて、これからも駆け抜けていきたいなと思って話させていただいています」と力強く語った。
最後に「これからも、僕たちは止まるつもりはありません。みんなと一緒に、最高の景色を見ていきたいと思っています。こんな不器用な6人ですが、どうか応援よろしくお願いします!」と呼びかけると、客席から長くあたたかい拍手が送られた。
そして、本編最後の「Higher」へ。6人が客席へマイクを向け、〈世界を上から見てみたい〉〈大空キミを気球に乗せて〉という歌声が響きわたる光景は、LIL LEAGUEとLIL Friendsが共に創る明るい未来を想像させた。6人がステージを去った後、スクリーンに表示されたのは「人生を楽しもう」という文言だった。
アンコール
アンコールが叫ばれる中、TVアニメ『ぼのぼの』(フジテレビ系)のキャラクター、ぼのぼのとアライグマくんが会話する映像が流れ出した。
ぼのぼのの「みんな、LIL LEAGUEに会いたいよね?」という呼びかけにLIL Friendsが全力で応えると、ステージに再び6人が現れ、中央にはスペシャルゲスト・ぼのぼのの姿も。
ぼのぼのと触れ合いながら、6人はアニメの主題歌である「The Walk」を和やかなムードで届けた。
アンコール2曲目は、オーディション時代から歌い続けている、彼らのはじまりの曲「Rollah Coaster」。ステージを左右に歩きながら、客席の一人ひとりに届けるように歌い上げた。最後に「Okay」でにぎやかにタオルを回し、ツアーは大団円。
6人が退場すると、スクリーンには感謝の想いを綴ったメンバーの手書きメッセージと、ライブの随所に登場した4つの文言が再び映し出された。
そして、4つの文言を英文にしてそれぞれの頭文字を並べると、“LIaL”の文字が浮かび上がる。そんな種明かしも終えたところで、『LIaL PARTY』は幕を閉じた。
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