NEO EXILE4組による初公演『NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024』ライブレポート

9月23日、東京ガーデンシアターにて行われた『NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024』。

NEO EXILE(LIL LEAGUE、KID PHENOMENON、THE JET BOY BANGERZ、WOLF HOWL HARMONY)の4組が勢揃いした初の公演、持ち曲すべてをパフォーマンスしたスペシャルなライブのオフィシャルレポートが届いたので掲載します。

ライブ直前

ライブ直前に行われた囲み会見で、NEO EXILE初のライブに向けて意気込みを聞かれるとTHE JET BOY BANGERZの田中彰は「見てくださる皆さんに少しでも楽しんでもらえるように、リハーサルからみんなでアイディアを出し合いながら切磋琢磨して作り上げたライブなので、持ってきたものを全力で出し切りたい」とコメント。

KID PHENOMENONの遠藤翼空も「今回のライブに向けてギリギリまで練っていた」と言い、「手の込んだ、熱のこもったライブになっているので、本番はリハーサルよりももっと熱のこもったパフォーマンスをお届けできるようにがんばりたいと思います」と語った。

さらにWOLF HOWL HARMONYのGHEEは「NEO EXILEの4グループが集まるライブということで、自分たちにとっても意義のあるライブにしたい」とコメント。そして「来ていただいたお客さんには絶対に幸せになって帰ってもらいたい」と熱い思いを口にした。

ライブのこだわりについてLIL LEAGUEの岩城星那は「LDHが主催したiCON Zというオーディションから生まれたグループなので、EXILE TRIBEとしての自覚も大事にしながらライブを作り上げていった」としつつも、「次世代を担うアーティストなんだと自分たちを奮い立たせながら、どれだけ自分たちがこれからの未来を想像させるような化学反応が生み出せるかはこだわったところ。ライブ中でもグループ同士の掛け合いがあるので、ぜひそこも楽しみにしていただけたら」とこだわりについて語った。

『NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024』

満席の東京ガーデンシアターに「楽しむ準備、できていますか!」という声が響き渡ると、メンバーが順に声のみで呼びかけ、客席も一斉にフラッグを揺らし、クラップと声援で応えていく。

KID PHENOMENON、THE JET BOY BANGERZ、WOLF HOWL HARMONY、LIL LEAGUEの順に登場する。総勢27名が揃ったステージは圧巻だ。

ここからは、各クループがそれぞれパフォーマンスを見せていく。まずはLIL LEAGUEの「GATEWAY」。「東京行くぞ!」という絶叫に会場も大歓声で応える。「HYPE UP」と続き、トップバッターとしてしっかりと会場を盛り上げる。 

続いてはTHE JET BOYBANGERZ。「Jettin’」でしなやかなパフォーマンスを見せつつも、宇原雄⾶、エイロン、石川晃多のボーカル陣が会場を煽り「PHOTGNIC」へと繋ぐ。エネルギッシュなステージで魅了した。

間髪入れず登場したWOLF HOWL HARMONYは「Frozen Butterfly」を披露。4人ならではの美しいハーモニーを奏でると、ダンサブルな「Pink Flash Lights」で魅せ、熱をあげていった。

最後に登場したのはKID PHENOMENON。山本光汰と遠藤の伸びやかな歌声、ラップ、ダンステクニックと魅力をギュッと詰め込んだ「存在証明」、さらに「Ace In The Hole」で会場を盛り上げた。

各グループが挨拶代わりとも言える楽曲を披露し終えたところで、再びLIL LEAGUEがたっぷりとステージを展開していく。

「Lollipop 」、「Beat Loud」、客席を煽りつつ、山田晃大、岡尾真虎、百田隼麻、難波碧空、中村竜大、岩城の順に自己紹介をラップでつなぐ「48BARS RELAY」でより会場を盛り上げる。

岩城は、改めて今回のライブへの来場への感謝を伝え、「次の楽曲はせっかくこういう機会をいただいてるので」とバラード曲を。大切な人を思い浮かべながら聴いてほしいと「15分」「YADA」を今日限りの特別バージョンで届けた。

さらに「一緒に踊って歌って楽しんで行きましょう!」と呼びかけ、「The Walk」「Hunter」「Coloring Book」と盛り上げたところでTHE JET BOY BANGERZにバトンタッチ。

古嶋滝「ここにいる全員でぶちあがろうぜ!」の合図で、真っ赤なライティングの中、ラップでTJBBの空気を作り出したところで「TEN」へ。

さらに「What Time Is It?」…からKID PHENOMENON「OMW」、そして曲終わりに登場したのはGHEE。WOLF HOWL HARMONYが「ピアス」でパワフルな歌声を響かせる。

会場の雰囲気を変え傘を持ったSUZUKIが登場し、「Sweet Rain」へ。メンバーそれぞれが傘を持ち、その世界観をより際立たせていく。WOLF HOWL HARMONYがステージに置いていった傘を手にとる影。THE JET BOY BANGERZのステージへとバトンを繋げる。

パワーのあるステージから一転、しっとりと「WEEKEND」を歌い上げ、椅子やジャケットを使ったパフォーマンスで甘い歌声を盛り立てていく。さらに「ゆっくりと僕たちの音楽を楽しんでいただければと思います」と宇原がコールしたのは「CITY LIGHT」。

宇原とエイロン、石川が歌声で魅了した。そんな雰囲気を引き継ぐように、先ほどまでよりも大人っぽいスタイリングで登場したKID PHENOMENON。

テーブルやソファといったセットも巧みに使いつつ、「Purple Dawn」を披露。どこか街並みを感じさせるステージセットが、楽曲のムードを高めていく。

入れ替わるようにして登場したWOLF HOWL HARMONY「Love Triangle」。赤い花をまるで女性に見立てたような演出でステージを艶やかにしていく。その雰囲気のまま引き継いだKID PHENOMENON遠藤のソロから始まる「Show U Light」。先ほどまでが夜だったのなら、まるで夜明けに向かっていくような楽曲を華やかに届けた。

冒頭から走り続けてきたライブだが、ここで小休止。KID PHENOMENONのメンバーがこれまでのステージを振り返る。

夫松健介が「一夜限りということで、この日のための練りに練った演出だったわけですけど、印象に残ったものはありますか」とメンバーに問いかける。

真っ先に手を挙げた川口蒼真は、WOLF HOWL HARMONYの「Love Triangle」を挙げ、「すごい演出がオシャレだな、と思って。お花の演出、僕の勝手な憶測なんですけど、MVで女性をみんなで奪い合うようにしていたのをお花に見立ててやっていたのかな、と思ったり」と話すと、HIROTOが声だけで登場し、「蒼真が言ってくれていたように花にもこだわっていて。アネモネというお花を使わせてもらっているんですけど、花言葉が三角関係っていう意味がありまして」と明かした。

そしてKID PHENOMENONのパフォーマンスについては「『OMW』のみんなの揃い具合が半端ないというのを感じていました!」と話す。

鈴木瑠偉が挙げたのはLIL LEAGUEの「15分」。「ピアノアレンジバージョンがすごく沁みました…からのサブライズ『YADA』!あれも聴けたのが嬉しかった」という言葉に応えたのは百田隼麻。「今回、初のピアノバージョンということで、僕らも緊張しながらやらせてもらいました」と語った。

岡尾琥珀はTHE JET BOY BANGERZの「WEEKEND」をピックアップ。「噂によると今日のためだけに用意されたパフォーマンスとお聞きしましたけれども」と話すと、「バラード曲を10人で披露したのは初めてで、今日のために椅子やジャケットも使って踊らせてもらいました」と田中(THE JET BOY BANGERZ)が明かした。

KID PHENOMENONがコール&レスポンスをしたあと、ここからはスペシャルライブならではとも言えるグループのコラボレーションを展開していく。LIL LEAGUEがステージに加わり、まずはKID PHENOMENONの「Wheelie」を披露。

会場を盛り上げたところで、LIL LEAGUEとTHE JET BOY BANGERZでLIL LEAGUEの「飛龍-FeiLong-」をパフォーマンス。それぞれのグループが渾身のパフォーマンスを見せる迫力の場面も。

続いてはTHE JET BOY BANGERZの「BOYS-TJBB Anthem-」をWOLF HOWL HARMONYと共に披露。歌声を交わすところもあれば、14人での息を合わせたダンスパフォーマンスも見どころだ。

「ここからみなさんの声を聞かせてください」と宇原がRYOJIとともにコール&レスポンスしライブ終盤に向けてさらに盛り上げたところで、グループコラボラストはWOLF HOWL HARMONYとKID PHENOMENONによるSugar Honey」。夫松とGHEE、遠藤とRYOJIが歌声を重ねる所もあり、スペシャルライブならではのハーモニーを届けた。

続いてはコラボレーションの形を変え、各グループのメンバーが入り乱れてLIL LEAGUEと共に楽曲を披露。まずは「タングステン」にはエイロン、田中、古嶋、「アイドンケア」は夫松、佐藤峻乃介、石川晃多、田中、古嶋、GHEEが加わりパフォーマンスを披露。

遠藤、岡尾琥珀、鈴木瑠偉、宇原、佐藤陽、NOSUKE、佐藤蒼⻁、SUZUKIによる「Monster」でよりエネルギッシュなステージを見せていく。

ラストは「HEAVY GAMER」。山本光汰、川口蒼真、桑原巧光、中村碧、RYOJI、HIROTOで全員が楽しげにステップを踏み、笑顔を弾けさせた。

そして27人がステージに勢揃い。THE JET BOY BANGERZの「Banger」では 全員が手を振り一体感を楽しみ、RYOJIが「タオルをぶん回す時間がやってきましたよー!」とWOLF HOWL HARMONYの「You&I」へ。会場全体で風を巻き起こしていく。

さらにLIL LEAGUE「Okay」、KID PHENOMENON「ONE DAY」 を披露し、ラストに全員で肩を組み、歌う様子はそれぞれの絆が感じられるようだった。

夫松は「自分たち4グループでいつかみんなで届けたいね、という願いが叶った場所なのかなと」「こんなにたくさんの方がお越しくださって本当に嬉しいです!」と喜びをかみしめ、ラストは「Higher」でステージと会場の心を一つにし、本編を締め括った。

アンコール

興奮覚めやらぬ中、アンコールではTHE JET BOY BANGERZがTVアニメ『青のミブロ』の主題歌を務めることや、LIL LEAGUEが全国ツアーを行うことを発表し、観客を沸かせた。その空気の中、LIL LEAGUEが「Youth Spark」を披露。

WOLF HOWL HARMONYは「新曲持ってきたぞ!」とサングラスをかけて登場。10月11日リリースの「ROLLIN’ STONES」を初披露。これまでの楽曲とは異なるロックな曲調で会場を沸かせた。

THE JET BOY BANGERZも「UNBREAKABLE」を初披露。思わず体が動いてしまうようなキャッチーな楽曲でグループの新たな可能性をのぞかせ、さらにKID PHENOMENONは、新たなグループの個性を提示するかのような「Unstoppable」をアグレッシブに届けた。

それぞれが可能性を感じさせる新曲でファンを楽しませたあと、宇原がアンコールのお礼を改めて述べ、この日、解禁されたLIL LEAGUEの全国ツアーについて触れた。

話を振られた山田晃大は「実は今日、みなさんに招待券を渡していたんですよ!」と一度袖に行き、持ってきたのはオープニングで着ていた衣装。そこにはツアータイトル「LlaL PARTY」の文字が。「今日会場に来た人、見た人には招待券を渡しました!」とツアーへの来場を笑顔で呼びかけた。

WOLF HOWL HARMONYのRYOJIは「やり残したことがあります!」と言い、会場とコール&レスポンスして満足げ。今後に向けて熱い想いを語りつつも「今日、来場したファンのみなさんもここに来るまでにいろんなことがあったはず」「自分自身にも拍手をしませんか!」と呼びかけ和ませた。

KID PHENOMENONの佐藤峻乃介はここまでで全43曲の楽曲を披露したことに触れ、「こうして4グループでステージに立てたことも、この曲数をできたのも嬉しい」と表情をほころばせた。

THE JET BOY BANGERZの田中はアンコールでのパフォーマンスを振り返り、「新曲をこのステージで初披露できたのが嬉しい」と言い、「オープニングからみなさんのバイブスがすごくて、ライブって楽しいな、と思いました」と語り、これからもNEO EXILEの4グループでさらに盛り上げていくことを誓った。

そしてラストは「LOVE RED」、「C’mon」、「RAGING BULL」、「Rollah Coaster」をメドレーで。客席に降り、よりファンに近いところで届けられた。

約2時間40分を駆け抜けたNEO EXILE。4グループそれぞれが飛躍を誓ったスペシャルなライブとなった。


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ABOUTこの記事のライター

山口県生まれ、東京都育ち。別業種からフリーライターとして独立後、Culture Cruiseメディアを立ち上げ、『Culture Cruise』を運営開始。現在は東京と神奈川を拠点としている。 カルチャーについて取材・執筆するほか、楽曲のライナーノーツ制作、小説や行動経済学についての書籍も出版。音楽小説『音を書く』が発売中。趣味はレコード鑑賞。愛するのはありとあらゆるカルチャーのすべて!!